マルハ時代から遡り球団創立70周年、悲願のリーグ優勝は逃したものの、“ベイスターズ丸”は日本一に向けて再び舵を切った。
昨季、初の地元・横浜スタジアムで行われたクライマックス・シリーズ(CS)で劇的な一打を打った男がいる。
乙坂智だ。
初戦を落としたDeNAベイスターズは、1点リードの9回、守護神の山崎康晃が天敵・福留孝介に同点被弾。阪神タイガースには強力リリーフ陣が残っている中、DeNAには国吉祐樹と2年目左腕・櫻井周斗しか残っていない。延長戦にもつれ込めば、裏の攻撃ながら不利な状況は明らか。ベイスターズ丸は、この日横浜の地で錨を降ろす覚悟をしなければならなくなるシチュエーションに追い込まれた。
しかし、9回裏、1死からレフト前ヒットで出塁した宮崎敏郎を1塁に置いた場面、山崎の代打として乙坂がコールされた。
「この回、この打席で決める」
そう心に決して打席に向かった乙坂は、初球はバントの構えで揺さぶってみせた。「ツーアウト2塁でもいい場面でしたからね」燃え滾る気持ちとは裏腹に、冷静な対応をしたことで「勝負してくる」と確信し、迷うことなくフルスイング。白球が真っ青に染まったライトスタンドへ吸い込まれた瞬間、夢への航海は続けられることとなった。
この一打に代表されるよう、2019年の乙坂は印象に残る活躍をみせた。
昨シーズン自己最多の97試合に出場した乙坂だったが、開幕はファームスタートだった。「一軍に呼ばれたら、しっかりと結果を出せる準備をしよう」と調整を続けると、泥沼の連敗にあえぐ4月29日に遂にお呼びがかかった。プレーはもちろん「連敗が続いているので、チームにいい影響を与える発言を心掛ける」ことも念頭に置き、日の当たる場所へ帰ってきた。
実際にチームも5月半ばから反撃ムードに乗り、乙坂もシーズン最後まで一軍で躍動。スタメンの機会も与えられ、8月には自身初のサヨナラ犠飛も記録するなど、得点圏打率.382をマークした。
昨季、初の地元・横浜スタジアムで行われたクライマックス・シリーズ(CS)で劇的な一打を打った男がいる。
乙坂智だ。
初戦を落としたDeNAベイスターズは、1点リードの9回、守護神の山崎康晃が天敵・福留孝介に同点被弾。阪神タイガースには強力リリーフ陣が残っている中、DeNAには国吉祐樹と2年目左腕・櫻井周斗しか残っていない。延長戦にもつれ込めば、裏の攻撃ながら不利な状況は明らか。ベイスターズ丸は、この日横浜の地で錨を降ろす覚悟をしなければならなくなるシチュエーションに追い込まれた。
しかし、9回裏、1死からレフト前ヒットで出塁した宮崎敏郎を1塁に置いた場面、山崎の代打として乙坂がコールされた。
「この回、この打席で決める」
そう心に決して打席に向かった乙坂は、初球はバントの構えで揺さぶってみせた。「ツーアウト2塁でもいい場面でしたからね」燃え滾る気持ちとは裏腹に、冷静な対応をしたことで「勝負してくる」と確信し、迷うことなくフルスイング。白球が真っ青に染まったライトスタンドへ吸い込まれた瞬間、夢への航海は続けられることとなった。
この一打に代表されるよう、2019年の乙坂は印象に残る活躍をみせた。
昨シーズン自己最多の97試合に出場した乙坂だったが、開幕はファームスタートだった。「一軍に呼ばれたら、しっかりと結果を出せる準備をしよう」と調整を続けると、泥沼の連敗にあえぐ4月29日に遂にお呼びがかかった。プレーはもちろん「連敗が続いているので、チームにいい影響を与える発言を心掛ける」ことも念頭に置き、日の当たる場所へ帰ってきた。
実際にチームも5月半ばから反撃ムードに乗り、乙坂もシーズン最後まで一軍で躍動。スタメンの機会も与えられ、8月には自身初のサヨナラ犠飛も記録するなど、得点圏打率.382をマークした。