ニューヨーク・ヤンキースはシーズン開幕を前に、主力選手の故障離脱が続いている。投手陣では、ゲリット・コールが肘の手術により今季全休、ルイス・ヒルは広背筋を痛め、開幕は出遅れとなる。打線では、中軸のジャンカルロ・スタントンが両肘の治療を続けており、長期欠場が予想されている。

【画像】王貞治、渡辺謙、YOSHIKI、井上尚弥、ケン・グリフィーJr…ドジャースvsカブスの２連戦に訪れた日米ビッグスターたちを一挙紹介！ 　まさにチームの屋台骨が傾く状況を迎えている中、主砲であるアーロン・ジャッジがチームの現状についてコメントした。米メディア『ESSENTIALLY SPORTS』によってその声が伝えられている。　

　同メディアは、「スプリングトレーニングは、ヤンキースにとって幸運なものとは言えない状況だ」と伝えながらも、「アーロン・ジャッジは、チームの３人の主力が不在であることに動じていない。確かに痛手ではあるが、前に進むためには何があっても戦わなければならないことを彼は理解している」と綴っている。

　その上で、球団地元メディア『New York Post』のインタビューで語った、ジャッジのコメントを掲載。故障者が続く現状に対し、「このチームの誰も動じていないんだ。それが素晴らしいことだと思う…チームの誰も、この状況を重く受け止め過ぎてはいない」などと述べている他、ジャッジは次のように前向きな言葉を並べた。

「もちろんゲリット・コールの不在は大きい。彼はリーグ屈指の投手だからね。それに、昨シーズンに飛躍したルイス・ヒルもいない。ジャンカルロ・スタントンも欠けている。ゲリット・コールの代わりは存在しない。ルイス・ヒルの代わりもいない。だけど、若手の中には間違いなくステップアップできる選手がいると信じている」

　さらに、「今こそ若手が一歩前に出るチャンスだと思う。いつまでも“若手”のままではいられないからね」とチームメイトたちに奮起を促す熱い思いも明かしている。

『ESSENTIALLYSPORTS』では、ジャッジの意向を伝えながら、「主力の離脱により、ニューヨーク・ヤンキースの開幕は決して順調なものにはならないだろう。先発陣の層は薄く、苦しい戦いが待っている」と見通す一方で、「それでも、アーロン・ジャッジは視線を高く掲げ、最終的な目標である“チャンピオンシップ獲得”に集中している。ベテラン選手が不在だからといって、立ち止まることは彼の選択肢にはない」と説いている。

　頼もしい存在感を発揮しているジャッジとともに、ヤンキースはどんなスタートを切るのか。シーズン序盤から、名門球団の底力が試されることになる。

構成●THE DIGEST編集部
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