プロ野球

ロッテ新加入のハーマンとジャクソンが入団会見。井口資仁監督は「この2人が加わり嬉しく思う」と高評価

岩国誠

2020.02.01

入団会見に臨んだジャクソン(左)とハーマン(右)。井口監督(中央)は「この2人が加わり嬉しく思う」と語った。写真:岩国誠

 ロッテは1月31日、守護神・益田直也へ繋ぐセットアッパーを期待される新戦力、フランク・ハーマン投手(元楽天)とジェイ・ジャクソン投手(元ブルージェイズ)の入団会見を、キャンプ地の沖縄・石垣市内で行った。

 楽天での3年間で153試合登板、10勝7敗19セーブ66ホールド、防御率2.59のハーマン。広島での3年間で175試合登板、10勝8敗2セーブ92ホールド、防御率2.10のジャクソン。経験、実績ともに申し分ない両投手の加入に、井口資仁監督は「シーズン通しての補強ポイントに、この2人が加わり嬉しく思う」と、その活躍を期待した。

 これまで対戦相手だったハーマンは「違うチームに加入したことで、自分のステップアップにもつながると思うし、新たなスタートが楽しみ。ロッテは熱狂的なファンの声援が印象的。一塁側のブルペンから出て行く時、その声援をより近くで感じるので、その声援に応えられるようにしっかり投げて、チームに貢献したい」と声援を力に変えることを誓った。

 2年ぶりの日本球界復帰となるジャクソンは「こんなに嬉しいことはない。新たに始まる千葉でしっかり結果を残しながら楽しみたい。千葉での生活に今からワクワクしています。優勝するためにここにきたので、しっかり自分の投球をしてチームに貢献したい。2人で力を合わせて結果を出していきたい」と意気込みを語った。
 
 会見前、キャンプが行われる石垣中央公園野球場で自主トレを行った両投手。ともに戦う新たなチームメイトたちに混じって、お互いをパートナーにキャッチボールなどで汗を流した。

 ハーマンは「田村やレアードと少し話をしました。田村は、今年から僕のボールを受けてくれる捕手なので『これからしっかりコミュニケーションを取っていこう』と。レアードは昨シーズン中も、試合前に話をしていたので」と、早速チームの正捕手や、ロッテの先輩助っ人とコンタクト。

 ジャクソンは「たくさんの選手と挨拶をしました。若い投手が多いので、自分の経験を伝えることもできると思う。これから徐々にコミュニケーションと取っていきたい」と話し、キャッチボール後には自らトンボを掛けるなど、新チームに溶け込む貪欲な姿勢を見せていた。

 昨年は守護神・益田につなぐ7・8回のリリーフ投手を固定できなかったロッテ。特に8回は87失点でチーム最多だった。セットアッパーを固定できず苦しい戦いを強いられた。日本球界での実績十分な2人の助っ人が、額面通りの活躍を見せることができるか。まずはキャンプでの出来に注目したい。

取材・文●岩国誠(フリーライター)

【著者プロフィール】
いわくに・まこと/1973年生まれ。プロ野球のニュース番組制作に携わるTV映像ディレクター。一時は球団公式SNS用動画制作やパ・リーグTVでの制作・配信を担当。その縁からフリーライターとして、webメディアでのプロ野球記事の執筆を始める。また、舞台俳優としての経験を生かして、野球イベントなどの運営や進行役など、幅広い活動を行っている。