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プロ野球

FA移籍の美馬学がロッテの”初ブルペン”で30球。好感触に「投げ込みをしないで済む」と手応え

岩国誠

2020.02.02

ブルペンで30球を投げ込んだ美馬は、「しっかりとストレートが投げられていたので状態はいい」と語った。写真:岩国誠

ブルペンで30球を投げ込んだ美馬は、「しっかりとストレートが投げられていたので状態はいい」と語った。写真:岩国誠

 ロッテ期待の新戦力・美馬学投手が2日、今キャンプで”初めてブルペン入り”した。「狙ったところにどれくらい行くのか確かめたかった」という右腕は、捕手を座らせ、変化球を交えながら30球を投げた。

「結構思っていたところに行っていたのは良かった。真っすぐがしっかり投げられている時は調子がいいと思っていますが、本当にしっかりとストレートが投げられていたので状態はいいです。変化球はカーブがそんなに良くなかったけど、スライダーは思い通りに投げられました」

 投球に手応えを感じていた美馬は、カーブを投げたことついて「自分の中では結構負担がくる球。そういう球を投げておいて、少しずつ(体を)慣れさせていこうかな」と、その意図を説明した。

 このオフは正月以外、休まずボールを投げてきた。その成果を「シーズン終了時とあまり変わっていない状態で入れたので、本当に投げ込みをせずにやっていける」と実感したようだ。
 
 また、30球に抑えたのも理由がある。「これまでは球数を多く投げてしまって、状態が悪くなっていくっていうのがありました。新天地で力が入っちゃう部分はあるので、頑張りすぎないようにしたいと思っています」。周囲から期待の目を向けられ、どうしても気持ちが先走ってしまう。そんな自分にブレーキをかけつつ、じっくりと仕上げていくつもりだという。

 開幕投手候補に名前も上がるが「本当に怪我なく最後まで行くのが一番だと思う。例年より状態はいいですが頑張り過ぎずに、しっかり合わせるところに状態をあげていきたい。開幕投手は任されたら、しっかり準備をしていきたい」と、「頑張り過ぎず」という言葉を繰り返した。自分のペースを保ち、自然体でいることが最良の結果を生むと知っているからだろう。

 実は前日、ブルペンで立ち投げを行っていたが、「公式には今日が初ブルペンです!」と、報道陣の笑いを誘った。「結構みんな話しかけてくれるので、自分としてはラクにやらせてもらっています」。そう話す美馬のリラックスした表情からも、順調な調整ぶりをうかがうことができた。

 この日も晴天に恵まれ、気温は21℃。観客は前日より増え、およそ2,500人と賑わった。連日、佐々木朗希フィーバーに湧く石垣の地で、チームに溶け込んだFA右腕は、着々と準備を進めていく。

取材・文●岩国誠(フリーライター)

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【著者プロフィール】
いわくに・まこと/1973年生まれ。プロ野球のニュース番組制作に携わるTV映像ディレクター。一時は球団公式SNS用動画制作やパ・リーグTVでの制作・配信を担当。その縁からフリーライターとして、webメディアでのプロ野球記事の執筆を始める。また、舞台俳優としての経験を生かして、野球イベントなどの運営や進行役など、幅広い活動を行っている。

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