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スキーンズが“1対6の超大型トレード”でドジャース入り? “怪物右腕”の去就巡る論争のなか、LAメディアが仰天パッケージ提案「おそらく不可能だろうが」

THE DIGEST編集部

2025.05.23

去就が話題となったスキーンズ。(C)Getty Images

 ピッツバーグ・パイレーツの"怪物"右腕ポール・スキーンズの去就が大きな話題となっている。

 米放送局『ESPN』のジェフ・パッサン記者が、「スキーンズに見合うようなチーム力をパイレーツが用意する意欲も能力もない。4年半後にFAになるスキーンズがパイレーツと契約を延長する動機は何だろう? 現時点でパイレーツはスキーンズに値するチームであることを示していない」と持論を展開。「契約を延長しないのであれば、すぐにでもトレードに出すべきだ」と語った。

 というのもパイレーツは現地5月8日、成績不振でデレク・シェルトン監督を解任。移籍専門メディア『MLB Trade Rumors』が、「シェルトン監督の解任を受け、パイレーツがチームを解体し、ファーム体制の構築に注力する憶測が飛び交っている」と説明したような背景が、パッサン記者の発言の裏にあった。

 スキーンズの契約は2029年まで。29年シーズン後にFAになった際、「MLB投手史上最大の契約になるのは確実」と言われているが、球界きっての"ドケチ"オーナー、ボブ・ナッティングが大金を投じて契約を延長する可能性は低い。パイレーツがトレードに出すとするなら、28年か、または、29年のトレード期限のタイミングという見方が強まっている。

 パッサン記者がスキーンズのトレード説を口にしたのは、チームを解体して再建を図るなら早い方がいいという理由からのようだ。パッサン記者は、「すでにスキーンズのトレードについて問い合わせているチームがある。価値が最も高いうちにトレードに出すのが最善策という議論は、確かに存在する」とも語った。

 一方、米紙『New York Post』のジョン・ヘイマン記者が匿名のパイレーツ幹部に取材。スキーンズの今シーズン中のトレードの噂について幹部は、「絶対にない。ありえない」ときっぱり答えたという。『MLB Trade Rumors』も、「パイレーツのファンはスキーンズのトレードを不安に思っているが、しかし、25年にそれが実現する可能性は低い」と伝えた。

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 そんな状況のなかロサンゼルス・ドジャース専門メディア『Dodgers Way』もスキーンズの去就に関する記事を公開。「パッサン記者の発言後、パイレーツは"スキーンズを中心にチームを構築する決意に変わりはない"と発表した。スポーツメディア『FanSided』の事情通ロバート・マレー記者も、"もしトレードに出すとしても、今シーズン中の実現は考えられない"と主張した」と伝えたうえで、ドジャースとパイレーツの"1対6の超大型トレード・パッケージ"を提案した。

 スキーンズを獲得するドジャースがパイレーツに譲渡するのは、26歳のキム・ヘソン内野手、26歳のリバー・ライアン投手、24歳のダルトン・ラッシング捕手、20歳のザイア・ホープ外野手、19歳のホスエ・デポーラ外野手、19歳のケロン・リンジー内野手の6選手。

『Dodgers Way』は、「このパッケージでも、パイレーツとの取引はおそらく不可能だろう」とダメ元を前提とした内容だと告白。「現実的にドジャースがスキーンズを獲得できる可能性が出てくるのは、怪物右腕がFAになってからだろう。莫大な資金力で獲得に挑戦するはずだ」と見通した。

 17年以降、ナ・リーグ中地区で4位か5位が定位置となっているパイレーツに、23年のドラフト1位で指名されたスキーンズ。超大型新人の評判通り、指名から1年足らずでメジャー昇格を果たすと、24年に23度の先発で11勝、防御率1.96で堂々の新人王に輝いた。迎えた25年は、ここまで10度の先発で3勝5敗、防御率2.44の成績を残しており、すでにMLBの顔のひとりに挙げられるほど大きな注目を集めている。

構成●THE DIGEST編集部

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