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「左投手を完全に打ち砕いている」鈴木誠也の驚異的な打棒を地元メディアが分析 左右投手成績の差にも太鼓判 「優秀な打者がいることは変わらない」

THE DIGEST編集部

2025.05.24

今季は左投手にめっぽう強い鈴木。現地メディアからの期待も高い。(C) Getty Images

 メジャー4年目の今季、開幕から指名打者として印象的な活躍を続けているシカゴ・カブスの鈴木誠也。5月半ばを迎え、ナ・リーグ打点部門トップに躍り出るなど、米国内でもその注目度は高まる一方だ。
 
 打率こそ2割台中盤にとどまるも、本塁打、打点は過去にないほどのペースで積み上げており、まさにスラッガーとしての存在感を放っている。カブス地元メディア『BLEACHER NATION』は、この鈴木のバッティングを分析し、今後の打撃成績の見通しなども論じている。

 同メディアは、今季の鈴木のパフォーマンスについて、「非常に素晴らしいシーズン」と評しながら、三振数の増加や、大幅に上昇しているとする打球速度、バレル率などの指標にも触れ、「意図的に長打力を追求した結果かもしれず、そして実際、それは今のところうまくいっている」と評価する。

 さらにトピックでは、昨季までの比較としては長打率指標などもクローズアップしている他、「対左右投手の成績の差」にも着目。同メディアは、「すでにご存じの方も多いだろうが、今シーズンのスズキは左投手を完全に打ち砕いている。実際、左投手に対する打撃成績(打率.341/出塁率.404/長打率.756、wRC+214)はとんでもない数字(5月23日時点)であり、リーグ全体でもトップクラスだ」と説明。

 また、対右打者のデータでは、wRC+、BABIP(インプレー打球に対する安打率)の各指標が昨季よりも低下していると指摘し、「(例年からの)急速な落ち込みは不自然なほど」などと強調する。

 だが同メディアは、現在はシーズン序盤でありサンプル数の少なさなどから、「いずれ成績は回復に向かうだろう」と予想。加えて、驚異的な数字を残している左投手へのスタッツについても、「シーズンを通じてこのまま維持できるとは考えにくい」と見込んでおり、「(対左右投手の)両極端な数字がそれぞれ"平均へと戻っていく"ことで、結果的に今後もカブス打線の中核を担う、我々が信頼してきたセイヤ・スズキという優秀な打者がそこにいる、という状態は変わらないだろう」と結論付けている。

 今季は主に指名打者を任され、その役割に相応しい打撃を披露している鈴木。シーズンが進むにつれ、バッティングがどのように変化し相手チームの脅威となっていくのか、楽しみは尽きない。

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