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プロ野球

【DeNA】泥塗れの努力が花開く! 度会隆輝&石上泰輝、ほろ苦さを味わった2年目コンビが魅せる確かな進化

萩原孝弘

2025.06.07

2年目の飛躍が期待される度会と石上。写真:萩原孝弘

2年目の飛躍が期待される度会と石上。写真:萩原孝弘

 オープン戦で打率.434と首位打者に輝いた度会と、同じく打率.327、盗塁でも2球団トップの5つをマークした石上のルーキー2人が同時にスタメンに名を連ね、新時代到来を予感させた2024年のオープニングゲーム。しかしプロの世界は甘くなく、その輝きは次第に失われていった。

☆ファームから這い上がってきた練習の虫

 石上はファームで大半を過ごした昨年を「毎日試合があるというのを経験していなかった中で、身体の疲れなどもありまして…一軍レベルではないとすごく感じましたね。攻め方も違いますし、シンプルにプロのレベルが高かったというのを実感しました」と厳しい現実に直面したと回想する。

【動画】DeNA度会が日ハム山﨑から反撃の4号3ラン!
 
 その間一軍では森敬斗が頭角を現わし、ポストシーズンでは覚醒を感じさせる大活躍。春季キャンプでもルーキーの加藤響が宜野湾のA班に抜擢される中、石上はB班(二軍)スタート。賑わう沖縄ではなく奄美大島に身を置いた44番は走攻守で泥に塗れる日々を送った。中でもバッティングでは、石井琢朗野手の指導の元「しっかりとバットを振り込んできました」と言い切るほど、鍛錬を積んだ。

 その成果もあり、開幕一軍は逃したものの4月下旬に昇格。京田陽太、森敬斗、柴田竜拓らとスタメンの座を争いながら、試合を決める一打に大事な場面での盗塁など、印象に残る活躍を見せ、ここまで2回のお立ち台にも登っている。そこには弛まぬ努力がある。ホームゲームでは駐車場の照明が落とされる時間まで練習する日もあるほどだが「みんなめちゃくちゃ練習してますよ。スタメンで出ている人も先輩たちも。試合後ではなく朝早くやっている選手もいっぱいいますし」と特別なことではないとサラリ。そのうえで「それ以上やらないと、とは思っています」と覚悟も覗かせる。

「ルーティンを決めてしまうと、できない時に嫌な気分になったりするので、そこは考えないようにしています。でもシーズンに入ると、どうしてもバットを振る機会は少なくなってしまうので、その数を減らさないようにしています。キャンプでやってきたことを忘れないように、試合の中で崩されてしまった自分の形を終わってからもう一度戻すような取り組みをしています」とその日のうちに“戻るべき場所”を確認する作業に重点を置いている。

 さらに「走れるというのは武器ですけど、盗塁はそんなに上手いほうじゃないと思っていますが、警戒される中でしっかりと決めていきたいですね。守備でもどんなに汚い形でもいいからアウトにすることを意識してやっています」と打撃以外でもレベルアップを目論む。「使って頂いている以上は結果を出し続けて、走塁でも守備でも打撃でも1個1個アピールしていきたいですね」。陽の当たらない場所で続けていた努力は、実りつつある。
 
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