現地６月19日、ロサンゼルス・ドジャースは本拠地でサンディエゴ・パドレスと対戦し、３対５で敗れた。今回のライバル対決では死球を巡る衝突が絶えず起こり、この試合でも９回に大谷翔平が２日前に続いてふたたびデッドボールを受けてしまう。
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　まずは９回表、パドレスのフェルナンド・タティースJr.が手首の死球で倒れる。両陣営が一斉にベンチから飛び出しての乱闘騒ぎとなり、両監督が退場処分となった。その直後の９回裏、２死三塁で迎えたのが大谷の第５打席だった。パドレスのクローザーであるロベルト・スアレスが投じた100マイル（約161キロ）の速球が大谷の右肩付近を直撃。すでに「警告試合」が宣告されていたため、スアレスは球審から退場を言い渡された。

　ふたたび乱闘に発展かと思われた刹那、大谷は痛みで顔を歪めながら「大丈夫だ、出てこないで」と言わんばかりに左手で制止するジェスチャー。パドレスのベンチに向けても笑顔をみせるなど、大荒れになりそうなムードを一変させる、大人の対応を見せたのである。

　これには日米のファンのみならず、現地メディアからも称える声が続出し、MLB公式サイトも「パドレスとドジャースの間に起きた激しい乱打戦の最後にオオタニが仲裁役を務めた」とその行動を表している。
  　さらに、大谷の動向をつぶさにチェックしている韓国のメディアからも驚きと称賛の声が上がった。『OSEN』は「大谷が161キロの酷い報復死球を受けても冷静さを崩さず、ワールドクラスの人間性を示した。称えられて然りの振る舞いだ」と紹介。『Xports News』は「まさにスーパースターたる所以を見せつけた。死球を受けた後に一塁上で披露したあの笑顔が彼のすべてを物語っている。なんて男だろう！」と持ち上げた。

　退場処分となったドジャースのデイブ・ロバーツ監督は試合後、「これ以上騒ぎを大きくしたくなかったんだと思う。その姿勢はリスペクトしている」と大谷のリアクションを絶賛。一方で「きわめて危険な球だったし、明らかに意図的だと感じた。すでに警告試合となっていたわけだからね。メジャーリーグ機構には調査を求めたい」と怒りが収まらない様子だった。

構成●THE DIGEST編集部
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