【救援】
◎益田直也
○ジャクソン【NEW】
○ハーマン【NEW】
○東條大樹
○中村稔弥
△松永昂大
△東妻勇輔
△石崎剛
△田中靖洋
△大谷智久
△小野郁【NEW】
△チェン
★アコスタ【NEW】
×内竜也

　昨年、ロッテ投手陣最大の課題だったのが守護神・益田への継投。今季は日本球界で実績のあるハーマン（前楽天）とジャクソン（元広島）を獲得し、補強に余念はない。両投手とも、実戦を重ねながら徐々に状態を上げてきている。ここ２試合でいずれも失点している益田の状態は気がかりだが、実績を考えれば今季も守護神を託されることになるはず。両外国人投手の序列はつけにくいが７回にハーマン、８回にジャクソンと想定した。
  　その他のリリーフ陣は昨年、チーム２位となる58試合に登板して大きく飛躍を遂げた右サイドスロー・東條はブルペンから外せない。さらに外国人枠の関係で左腕のチェンが一軍を外れると考えれば、ロングもできる左腕・中村稔の序列も必然的に高くなる。

　ここまでの５投手の他に誰が入るのか。１試合のブルペン入りを９投手と考えると残り４枠だ。実績を考えれば左腕・松永はもっと上位にくるはずだが調整が遅れているため、現状は一軍当落線上。以下、気持ちを前面に押し出す投球が好印象の２年目の東妻、オープン戦でアピールを続ける移籍２年目の石崎、そして経験豊富な大谷＆田中のベテランリリーバーが続く。

　前述したように、昨年さまざまな場面で存在感を見せたチェンは、両外国人投手の状態次第では一軍入りする可能性が高い。しかし意外に面白い存在と見ているのが、テスト入団した育成選手のアコスタだ。躍動感あふれるフォームから繰り出される力強い速球は、大いに魅力的。投球時、右に体が大きく流れるので、その後の打球処理に難点がありそうではあるが、ここまで首脳陣が一軍で登板させてきただけに、助っ人リリーフ陣が総崩れとなれば、一転支配下登録＆大抜擢となる可能性も大いにあると見る。

　そして忘れてはならないのが、2018年にチームの守護神を務めた内だ。昨年は二軍を含めて実戦登板はなかったものの、長かったリハビリを乗り越え、２月22日の練習試合（対琉球ブルーオーシャンズ）で、約１年半ぶりの実戦復帰を果たした。現状、一軍で投げるまでには、まだ時間はかかるとしながらも、彼が戦力として加われば、ロッテリリーフ陣はより強固なものとなるはずだ。

取材・文●岩国誠（フリーライター）

【著者プロフィール】
いわくに・まこと／1973年生まれ。プロ野球のニュース番組制作に携わるTV映像ディレクター。一時は球団公式SNS用動画制作やパ・リーグTVでの制作・配信を担当。その縁からフリーライターとして、webメディアでのプロ野球記事の執筆を始める。また、舞台俳優としての経験を生かして、野球イベントなどの運営や進行役など、幅広い活動を行っている。

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