日本ハムは、決してそんなに打てるチームではないですけど、投打のバランスは一番いいのかなと。機動力も使えますし。その中で打つ方の注目は中田翔でしょうね。そこそこ打てるんですけど、打率がここ数年悪いので。彼が打線のしっかりとした柱になってくれば、、日本ハムも上位に食い込んで行けるチャンスがあると思いますけどね。

　あとは清宮幸太郎がまだつかみきれてない印象ですよね。センスは素晴らしいんですけど、下半身の力をバットに伝えることができていないので、もったいないですね。ステップした前の足がちょっと浮くんで、どうしても差し込まれたりすることが多い。何かつかんだら30発以上は打てる選手だと思うんですけどね。

　オリックススはジョーンズをはじめ新外国人が入ってきたので、彼らの活躍次第では大きく順位も変わってくるでしょうけど。Ａクラスに入ってもいい戦力だと思うんですけども。どうも試合運びの中でミスが多いですね、そこがしっかりすれば、十分に上を脅かす存在になるのではないかと思いますけど。
 
　ロッテは６位になりましたが、正直、セ・リーグもパ・リーグも３～６位まではほとんど差がないと思っています。ロッテの場合、福田秀平や美馬学がＦＡで入りましたけれども、打つ方でも投げる方でも軸になる選手がいない印象ですよね。そのあたりが、今回の予想で順位が下がった理由でもあります。安田尚憲のような選手がクリーンアップを打てるようになってきたら違うんでしょうけどね。ただ、先ほども言ったようにどこも大きな差はないと思います。下位予想のチームでも、上位に行けるチャンスはあります。


解説●立浪和義

【プロフィール】
たつなみ・かずよし／1969年生まれ。ＰＬ学園の主将として87年に甲子園春夏連覇を達成。同年ドラフト１位で中日に入団すると、高卒１年目の88年に正遊撃手の座をつかみ新人王を受賞。現役生活22年間で通算2480安打を放ち、通算487二塁打はプロ野球歴代１位。昨年、野球殿堂入りを果たした。