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MLB

【2010年代30球団通信簿:ナ・リーグ東地区】評価が綺麗に分かれた5球団。最低評価はマーリンズ、では最高評価は?

城ノ井道人

2020.04.15

10年代のメッツは投手王国が売り。特にデグロム(写真右から3番目。背番号48)は18~19年に2年連続でサイ・ヤング賞を受賞した。(C)Getty Images

10年代のメッツは投手王国が売り。特にデグロム(写真右から3番目。背番号48)は18~19年に2年連続でサイ・ヤング賞を受賞した。(C)Getty Images

▼ニューヨーク・メッツ
【評価】まずまずです(B)

 ディケイド前半は負け越しシーズンが続いたが、その間にドラフトで指名したマット・ハービーやジェイコブ・デグロム、トレードで獲得したノア・シンダーガード、ザック・ウィーラーなど投手を中心に若手の育成に成功。迎えた15年は7月に補強したヨエニス・セスペデスの大活躍もあって、一気に15年ぶりのワールドシリーズ進出を果たした。

 だが、トミー・ジョン手術明けだったこの年の酷使が祟ってか、ハービーは翌年以降低迷。17年は世界一を期待されながら故障者続出で夏場に主力を放出し、地元紙に「球団史上最も失望したシーズン」との見出しが躍った。総年俸が常に球界上位だった00年代と比べて10年代は予算規模を縮小させたが、デビッド・ライトやセスペデスら故障で長期欠場中の選手に高額年俸を払い続けるなど投資効率は相変わらず悪かった。
 
▼フィラデルフィア・フィリーズ
【評価】がんばりましょう(D)

 2007年から地区5連覇を達成し、08年には28年ぶりの世界一にも輝いた。10年にロイ・ハラデイ、ロイ・オズワルト、11年にクリフ・リーを獲得。コール・ハメルズも含めた先発陣は「史上最高のカルテット」とも評された。だが、世代交代の失敗により12年以降は暗黒期に突入する。

 特に足枷となったのが、主砲ライアン・ハワードと10年開幕直後に結んだ5年1億2500万ドルの契約延長。ハワードは11年のプレーオフで大怪我を負ったが、12年から契約スタートという間の悪さで、瞬く間に不良債権化してしまった。その後、ハメルズらを放出してしばらくタンキングを敢行、年俸総額は14年からの2年間で半減した。予算のリセットとアーロン・ノラら若手の台頭で再び勝負に転じ、19年にはブライス・ハーパーと13年3億3300万ドルの超大型契約を結んだ。
 

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