スレンダーな体躯からヒットを量産した坂口は11年に最多安打を獲得し、中堅の守備でも魅せた。後藤は打力を備えた二塁として活躍し、バルディリスは攻守に野球センスの塊だった。14年にリーグ優勝を逃して伊藤が涙を流した場面は、10年代のチームを象徴するシーンとして記憶に残る。 　近年は、吉田が球界屈指の打力を発揮し、新しい年代にどれだけの数字を積み重ねるか楽しみだ。ＤＨは３人の助っ人で迷った。14年に主砲として打線を引っ張ったウィリー・モー・ペーニャ、17～19年に在籍したステフェン・ロメロの活躍も忘れ難いが、韓国球界の大物・李は来日１年目で打点王を獲得し、OPSもリーグ１位。在籍は２年と短かったが、インパクトは大きかった。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら／1984年生まれ。『スラッガー』編集部に2014年から３年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。

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