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プロ野球

【セ・リーグ新人王レース最新動向】森下と戸郷が一歩リード。ダークホースとなりそうなのは…?

出野哲也

2020.08.03

●1 森下暢仁(広島)
もともと新人王候補の一番手ではあったが、先発陣の一員として5試合で2勝、防御率2.56。31.2回を投げてリーグ6位の35奪三振、ホームランは大山悠輔(阪神)に打たれた1本だけと前評判通りの実力を発揮している。気になるのは首脳陣の投球管理。6月28日の中日戦は大差の展開にもかかわらず9回途中まで136球を投げさせ、直後に登録抹消。再昇格後の2試合も5回122球、6回120球と球数が多い。このペースで投げ続けて投球内容が悪化しないか心配だ。
 
●その他の候補
 その他の選手では、北村拓己(巨人)が限られた3割台後半の出塁率をマークしているが、分厚い選手層に阻まれて出場機会が少ない。ソフトバンクの育成からヤクルトへ移籍した長谷川宙輝は、防御率は4点台近いが、1勝5ホールド、13.2イニングで17個と高い三振奪取能力を誇っている。石川昂弥(中日)は7月12日広島戦でのプロ初打席で初安打を放つなど、大器の片鱗は覗かせているものの、一軍で常時出場するのは時期尚早。二軍へ再降格させたのは正しい判断だった。

文●出野哲也

【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『プロ野球 埋もれたMVPを発掘する本』『メジャー・リーグ球団史』(いずれも言視舎)。

【動画】あわや完封! 森下がプロ初勝利を挙げた6月28日・中日戦ハイライト

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