投手で際立った成績を残したのは、福浦を上回る実働29年で通算224勝を挙げた工藤公康(81年ドラフト6位/西武)だ。現役時代は日本一に11回輝き、監督としても3回頂点に立っている。もっとも、工藤の場合は本来なら上位指名されるだけの実力を持っていたが、社会人の熊谷組入りを表明していたために他球団が敬遠していたのを西武が強行指名するといういわく付きだった。
他に通算50勝以上を記録したのは村田勝喜(87年ドラフト6位/南海)だけで、シーズン10勝に届いたのは伊藤隆偉(87年ドラフト4位/阪急)、入来智(89年ドラフト6位/近鉄)、田畑のみ。通算48勝の辛島航(楽天)は今季、左腕では球団初の2ケタ勝利に王手をかけている。
先発として大成した選手は少なく、救援として渋く存在感を放った投手が目立つ。藤井将雄(94年ドラフト4位/ダイエー)は99年にホールド王、石井弘寿(95年ドラフト4位/ヤクルト)は2002年に最優秀中継ぎ投手を受賞。益田直也(11年ドラフト4位/ロッテ)はプロ1年目の12年に新人王に輝き、13年には最多セーブを記録した。
通算最多登板は髙橋聡文(01年ドラフト8位/中日・現阪神)の通算531登板で、芝草宇宙(87年ドラフト6位/日本ハム)、林昌範(01年ドラフト7位/巨人)、谷元圭介(08年ドラフト7位/日本ハム・現中日)も400登板を超えている。嘉弥真新也(ソフトバンク)や渡辺正和(92年ドラフト5位/ダイエー)、広池浩司(98年ドラフト8位/広島)のように一芸に秀でたサウスポーが多いのも特徴だ。
監督を務めたのも、工藤以外に2人いる。福良は昨年までの4年間オリックスを指揮し、平石洋介(04年ドラフト7位/楽天)は昨年、監督代行としてチームを率い、今季から正式に監督となった。
とはいえ、名球会へたどり着いたのは工藤と福浦だけ。しかし、先述したように、工藤はドラフト当時から実力を高く評価されていた。その意味でも、福浦ほど「成り上がり」にふさわしいキャリアを築いた選手はいない。
文●藤原 彬
他に通算50勝以上を記録したのは村田勝喜(87年ドラフト6位/南海)だけで、シーズン10勝に届いたのは伊藤隆偉(87年ドラフト4位/阪急)、入来智(89年ドラフト6位/近鉄)、田畑のみ。通算48勝の辛島航(楽天)は今季、左腕では球団初の2ケタ勝利に王手をかけている。
先発として大成した選手は少なく、救援として渋く存在感を放った投手が目立つ。藤井将雄(94年ドラフト4位/ダイエー)は99年にホールド王、石井弘寿(95年ドラフト4位/ヤクルト)は2002年に最優秀中継ぎ投手を受賞。益田直也(11年ドラフト4位/ロッテ)はプロ1年目の12年に新人王に輝き、13年には最多セーブを記録した。
通算最多登板は髙橋聡文(01年ドラフト8位/中日・現阪神)の通算531登板で、芝草宇宙(87年ドラフト6位/日本ハム)、林昌範(01年ドラフト7位/巨人)、谷元圭介(08年ドラフト7位/日本ハム・現中日)も400登板を超えている。嘉弥真新也(ソフトバンク)や渡辺正和(92年ドラフト5位/ダイエー)、広池浩司(98年ドラフト8位/広島)のように一芸に秀でたサウスポーが多いのも特徴だ。
監督を務めたのも、工藤以外に2人いる。福良は昨年までの4年間オリックスを指揮し、平石洋介(04年ドラフト7位/楽天)は昨年、監督代行としてチームを率い、今季から正式に監督となった。
とはいえ、名球会へたどり着いたのは工藤と福浦だけ。しかし、先述したように、工藤はドラフト当時から実力を高く評価されていた。その意味でも、福浦ほど「成り上がり」にふさわしいキャリアを築いた選手はいない。
文●藤原 彬