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プロ野球

【2020ドラフト展望:楽天】次代のエース候補獲得が絶対命題。長打力を備えた外野手も補強ポイント

出野哲也

2020.10.20

 野手に目を移すと、慢性的な長打力不足がなかなか解消されていない。今季はリーグ2位の本塁打数を記録していとは言っても、半数以上を浅村栄斗とロメロの2人で稼いでいる。生え抜きの大砲候補は、内田靖人にしてもオコエ瑠偉や岩見雅紀にしても確固たる結果を残せていない状態だ。

 現状、内野はレギュラーがほぼ固定できているので、外野手でスケールの大きい打者が欲しい。2位以下で獲得できそうな選手としては、大学・社会人なら今川優馬(JFE東日本)が第一候補。高校生では来田涼斗(明石商高)、西川僚祐(東海大相模高)、元謙太(中京高)らの名前が挙がる。
 
 年齢的なバランスでは、育成選手を除けば22歳以下で二遊間を守れるのが黒川史陽しかいない点が気になる。そこで、下位でもいいから、高卒の遊撃手を1人は指名しておきたい。智弁和歌山高で黒川の1年後輩になる細川凌平、地元の逸材である入江大樹(仙台育英高)あたりが狙い目か。

 ここ数年、FAで積極的に補強を展開している楽天だが、やはりチーム作りの根幹は育成。その意味でも、石井GMの手腕が問われる重要なドラフトになるだろう。

【表】楽天 ポジション別年齢分布

文●出野哲也

【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『プロ野球 埋もれたMVPを発掘する本』『メジャー・リーグ球団史』(いずれも言視舎)。

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