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プロ野球

氏原英明のドラフト採点:即戦力左腕2人を獲得した楽天に最高評価。一方、最低評価に甘んじたチームは…?

氏原英明

2020.10.27

【オリックス】 85点
×  佐藤輝明(内野手/近畿大)
1位:山下舜平大(投手/福岡大大濠高)
2位:元謙太(外野手/中京高)
3位:来田涼斗(外野手/明石商高)
4位:中川颯(投手/立教大)
5位:中川拓真(捕手/豊橋中央高)
6位:阿部翔太(投手/日本生命)

 1位入札を抽選で外しながら高評価となった。1~3位は高校生トップクラスの選手の指名に成功。将来のチームの中心として期待される。中継ぎ強化として2人の即戦力を獲得し、手薄だった捕手も補充に成功。ドラフトを数年後のチーム強化と仮定したならば、素晴らしい指名だった言える。ただ、最下位チームに高校生主体の指名を敢行するほどの余裕があるのかという疑念は残る。現有戦力の底上げで浮上できると踏んでいるのか、それともあと数年は我慢の時期を過ごす覚悟なのか。

【巨人】 80点
×  佐藤輝明(内野手/近畿大)
1位:平内龍太(投手/亜細亜大)
2位:山崎伊織(投手/東海大)
3位:中山礼都(内野手/中京大中京高)
4位:伊藤優輔(投手/三菱パワー)
5位:秋広優人(内野手/二松学舎大付高)
6位:山本一輝(投手/中京大)
7位:萩原哲(捕手/創価大)

 1位指名の佐藤はまたも抽選で外したが、そもそも彼が本当にチームに必要だったのかという話もある。結果的にはいいドラフトになった印象だ。2位の山崎はトミー・ジョン手術明けで来年はほぼリハビリに専念するはずだが、将来性は文句なし。平内、伊藤の即戦力右腕2人は、先発中継ぎとも足りていないだけに厚みをもたらしてくれるはずだ。3位の中山は遊撃手だが、打撃が売りの選手で巨人のファームには少ないタイプ。未知の可能性を秘める秋広も大化けの可能性を秘めている。
 
【ソフトバンク】 80点
×  佐藤輝明(内野手/近畿大)
1位:井上朋也(内野手/花咲徳栄高)
2位:笹川吉康(外野手/横浜商高)
3位:牧原巧汰(捕手/日大藤沢高)
4位:川原田純平(内野手/青森山田高)
5位:田上奏大(投手/履正社高)

 支配下登録選手は高校生のみの指名となった。戦力が充実しているから、思う存分、将来性を見据えたのは理解できる。ただ、指名した選手は大化けしたときのスケールの大きさは計り知れないものの、やや独自路線を行き過ぎた印象も否めない。リスクもかなり大きい指名という印象だ。育成選手と競わせて戦力にするという考えは従来の路線を踏襲しているが、もう少し確実性のある大学生や社会人の指名をしても良かった気もする。

【中日】 75点
1位:高橋宏斗(投手/中京大中京高)
2位:森博人(投手/日本体育大)
3位:土田龍空(内野手/近江高)
4位:福島章太(投手/倉敷工高)
5位:加藤翼(投手/帝京大可児高)
6位: 三好大倫(外野手/JFE西日本)

 今年の高校生ナンバーワンの呼び声高い高橋の進路変更に柔軟に対応。地元の逸材を一本釣りで獲得できたことは大きい。また、2位で即戦力の右腕を獲得して中継ぎ強化を怠らず、将来性の高い高校生左腕も獲得した。一方、世代交代が遅れ、層の薄さも深刻な外野には投手から転向した三好を6位で獲得したのみ。3位の土田も育成には時間がかかりそうで、野手陣にもう少し厚みを加えても良かった気がする。
 

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