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MLB

「史上最も成功を収めたGM」セオ・エプスティーンの次の仕事は合衆国大統領!?

宇根夏樹

2020.11.20

 ESPNのジェフ・パッサンによると、エプスティーンは友人に宛てた手紙に「次の夏は、ここ30年で初めて球場で毎日仕事をしていないことになる」「いつの日か、球団を率いる第3章を始めようと考えている。来年そうしようとは思っていないが」と綴っているという。少なくとも1年は球界から離れるが、カムバックする気でいるということだ。

 48年を最後にワールドシリーズ優勝から遠ざかるインディアンスや、20年近くもポストシーズンにすら進めていないマリナーズなどは適任に思えるが、エプスティーンが腕を振るったレッドソックスとカブスと違い、この2球団はそれほど資金が豊富ではない。

『ジ・アスレティック』のケン・ローゼンタールとジェイソン・スタークは「メッツとフィリーズがエプスティーンに興味を持っている」と書いている。メッツは先日、総資産1兆円に上ると言われる資産家スティーブ・コーエンが新オーナーに就任。フィリーズも18年オフにブライス・ハーパーらを大型補強しながら、08年以来の世界一を逃しており、エプスティーンとの親和性は高そうだ。
 
 また、CBSスポーツのRJ・アンダーソンは、MLB事務局に入って将来はコミッショナーとなる道や、政治家に転身する可能性についても言及している。『MLBネットワーク』のライター、クレイグ・ミッシュも、エプスティーンのことをツイッターで「次期大統領」とまで呼んでいる。

 いくらなんでも大げさな気もするが、彼がビル・クリントンやジョージ・ブッシュら歴代の大統領を輩出した名門イェール大の出身であり、17年には台湾の蔡英文総統や、ドイツのアンゲラ・メルケル首相、そして本物の次期大統領となったジョー・バイデン氏を抑え、雑誌『フォーチュン』の「世界で最も偉大なリーダー1位」に選ば選ばれたことを考えると、まったく荒唐無稽な話ではないのかもしれない?

文●宇根夏樹

【著者プロフィール】
うね・なつき/1968年生まれ。三重県出身。『スラッガー』元編集長。現在はフリーライターとして『スラッガー』やYahoo! 個人ニュースなどに寄稿。著書に『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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