先日、ワールドシリーズが終わりを告げたメジャーリーグは、早くもストーブリーグが到来。各チームが来季、そして数年先のチーム強化を目指してオフにFA市場に出てくる選手や、トレード補強を虎視眈々と狙っている状況だ。
そんなストーブリーグにおいて、日本の「3選手」の動向が注目されている。巨人のエース・菅野智之、日本ハムの先発右腕・有原航平、同じく日本ハムで盗塁王3回獲得の西川遥輝だ。有原と西川は昨オフの契約更改でメジャー移籍を示唆し、菅野もまたポスティングシステムを利用して渡米の可能性が高いと噂されている。
そして、彼らに関して現地メディア『ニューヨーク・ポスト』紙はスカウト評価などを元に記事を寄稿。菅野、有原、西川の“リアル”な立ち位置が分かりやすい形で紹介している。やはり、最も評価が高いのは今季13連勝を達成した菅野のようだ。
記事では「おそらく日本で最高の投手であるトモユキ・スガノが、シーズン後にポスティングされ、MLBの球団が獲得可能になるのでは」と予想。現在31歳の菅野を、これまでMVP1回、沢村賞2回を獲得した球界屈指の好投手であり、「彼の速球は通常90~92マイル(約145~148キロ)ほどに過ぎないが、彼の素晴らしいところは、多彩な球種とピンポイントのコントロールを誇っていることである」と紹介した。
また、2017年のWBC準決勝・アメリカ戦で球界屈指の三塁手、ノーラン・アレナードから3三振を奪うなどスター軍団を圧倒したピッチングを披露したことにも言及し、2人のスカウトが菅野について「強力な先発3番手になる」と評価しているという。
移籍先候補としては、「多くの球団は先発投手を加えたいと思っていて、トロント・ブルージェイズ、サンフランシスコ・ジャイアンツ、シカゴ・ホワイトソックスは、他の球団より経済面ですこし大胆に動けるのではないか」とした。
もっとも、コロナ禍で各球団が大幅な赤字になり、選手にとって厳しいマーケットになるのは確実だ。それもあって、「スガノはMLBが資金面で今年ほど苦しくなく、彼自身が海外FA権の取得条件を得る来年まで渡米を待つかもしれない」との発言も見られた。とはいえ、「彼はすでに30代で、長い間MLBでプレーしたいと考えていた。
しかも日本は、スター選手でも年俸は600万ドル(約6億2800万円)~700万ドル(約7億3200万円)が最高」という環境面を指摘し、予想契約として年平均800(8億3400万円)~1000万(10億4800万円)ドルと言われる菅野は、コロナ禍という状況でも年俸アップが見込めると分析している。
また記事では、有原&西川がポスティングシステムを利用してメジャー挑戦することが濃厚だとも指摘。28歳の有原は15勝8敗、防御率2.46のキャリアハイを残した昨季から、今季は8勝9敗、3.46と成績が悪化している点が危惧され、「先発ローテーションの後半を務める投手」との評価だという。ピッチング内容については、「菅野と同じようにパワーピッチャーではないものの、多くの球種レパートリーとコマンドに依存している」との見立てだ。
有原と同じ28歳の西川は「タンパベイ・レイズにいそうな、使い勝手のいい選手」との評価だ。パワーレスな左打の選手ではあるものの、三塁など複数ポジションができ、外野でゴールデン・グラブを3回受賞した守備力に加えて、卓越した選球眼を誇る出塁能力、圧倒的なスピード面を誇ると紹介している。
現時点での評価でいえば、年齢はいっているものの、やはり菅野が抜きんでているのは間違いない。果たして3人はポスティングでの移籍を目指すのかどうか。その時には改めて、周囲が慌ただしくなるはずである。
構成●THE DIGEST編集部
そんなストーブリーグにおいて、日本の「3選手」の動向が注目されている。巨人のエース・菅野智之、日本ハムの先発右腕・有原航平、同じく日本ハムで盗塁王3回獲得の西川遥輝だ。有原と西川は昨オフの契約更改でメジャー移籍を示唆し、菅野もまたポスティングシステムを利用して渡米の可能性が高いと噂されている。
そして、彼らに関して現地メディア『ニューヨーク・ポスト』紙はスカウト評価などを元に記事を寄稿。菅野、有原、西川の“リアル”な立ち位置が分かりやすい形で紹介している。やはり、最も評価が高いのは今季13連勝を達成した菅野のようだ。
記事では「おそらく日本で最高の投手であるトモユキ・スガノが、シーズン後にポスティングされ、MLBの球団が獲得可能になるのでは」と予想。現在31歳の菅野を、これまでMVP1回、沢村賞2回を獲得した球界屈指の好投手であり、「彼の速球は通常90~92マイル(約145~148キロ)ほどに過ぎないが、彼の素晴らしいところは、多彩な球種とピンポイントのコントロールを誇っていることである」と紹介した。
また、2017年のWBC準決勝・アメリカ戦で球界屈指の三塁手、ノーラン・アレナードから3三振を奪うなどスター軍団を圧倒したピッチングを披露したことにも言及し、2人のスカウトが菅野について「強力な先発3番手になる」と評価しているという。
移籍先候補としては、「多くの球団は先発投手を加えたいと思っていて、トロント・ブルージェイズ、サンフランシスコ・ジャイアンツ、シカゴ・ホワイトソックスは、他の球団より経済面ですこし大胆に動けるのではないか」とした。
もっとも、コロナ禍で各球団が大幅な赤字になり、選手にとって厳しいマーケットになるのは確実だ。それもあって、「スガノはMLBが資金面で今年ほど苦しくなく、彼自身が海外FA権の取得条件を得る来年まで渡米を待つかもしれない」との発言も見られた。とはいえ、「彼はすでに30代で、長い間MLBでプレーしたいと考えていた。
しかも日本は、スター選手でも年俸は600万ドル(約6億2800万円)~700万ドル(約7億3200万円)が最高」という環境面を指摘し、予想契約として年平均800(8億3400万円)~1000万(10億4800万円)ドルと言われる菅野は、コロナ禍という状況でも年俸アップが見込めると分析している。
また記事では、有原&西川がポスティングシステムを利用してメジャー挑戦することが濃厚だとも指摘。28歳の有原は15勝8敗、防御率2.46のキャリアハイを残した昨季から、今季は8勝9敗、3.46と成績が悪化している点が危惧され、「先発ローテーションの後半を務める投手」との評価だという。ピッチング内容については、「菅野と同じようにパワーピッチャーではないものの、多くの球種レパートリーとコマンドに依存している」との見立てだ。
有原と同じ28歳の西川は「タンパベイ・レイズにいそうな、使い勝手のいい選手」との評価だ。パワーレスな左打の選手ではあるものの、三塁など複数ポジションができ、外野でゴールデン・グラブを3回受賞した守備力に加えて、卓越した選球眼を誇る出塁能力、圧倒的なスピード面を誇ると紹介している。
現時点での評価でいえば、年齢はいっているものの、やはり菅野が抜きんでているのは間違いない。果たして3人はポスティングでの移籍を目指すのかどうか。その時には改めて、周囲が慌ただしくなるはずである。
構成●THE DIGEST編集部