ヤクルトは球界屈指の大スター、“Mr.トリプルスリー”山田哲人もFA権を取得。日米で注目を集めたが、史上2番目の超大型契約となる7年35億円を提示して流出を阻止。守護神の石山泰稚とも4年契約を交わし、流出を最小限にとどめている。小川に関しても引き続き交渉を行っていくそうで、全員の引き留めは可能かもしれない。
一方、DeNAは梶谷に加えて先発投手の井納翔一もFA権を行使しており、両名とも流出となれば相当に痛い。一部報道では巨人が両獲りを狙っているとも言われ、同一リーグの王者に“奪われる”のか、こちらも去就が見逃せない。また、長年主軸を務めていたロペスは、助っ人では11人目のFA権を取得。ただ、こちらは自由契約となっており、また背番号「2」はドラフト2位の牧秀悟が引き継いだことから、再契約の線は低いかもしれない。
山田と同様に「残留を決断して話題」を呼んだ選手が2人いる。一人は、山田と比肩して日米球界から注目を寄せられた大野雄大だ。防御率1.82、10完投、6完封という驚異的な数字を残した左腕は、幼少期から大の阪神ファンとして有名で、その阪神や巨人、またメジャー球団も狙っていたが、「去年、単年契約を選んだ時は他球団の評価も知りたかったけど、残りたい気持ちが増していったので、その思いは薄れていった」として11月上旬の段階で残留を決めた。
もう一人の注目投手は今季のパ・リーグ最多セーブの増田達至。こちらは大野と違い、期限ギリギリの12月4日、4年12億円で宣言残留となった。西武はFA流出が12球団ダントツ最多19名(2位は日本ハムの14名)を数え、ここ数年でも2016年オフに岸孝之(楽天)、17年に野上亮磨(巨人)、18年は浅村栄斗(楽天)、炭谷銀仁朗(巨人)と主力が他球団へ移籍していた。昨オフに増田が単年契約を結んだ際は、多くのライオンズファンが「増田もか……」と半ば“覚悟”していたが、鉄人右腕は「生涯ライオンズで」として、ファンの不安を拭い去っている。
本来であれば、ソフトバンクの絶対的守護神・森唯人、西武のイケメン外野手・金子侑司もFA権取得の段階で注目を集めていたはずだが、それぞれ昨オフの段階で4年契約を結んでいたため、ファンはやきもきせずに済んだ形だ。特に森は4年18億4000万円という高額契約を手にしており、今季の年俸4億6000万円は球団の日本人投手最高額という点からも、ソフトバンク陣営の“本気度”がうかがい知れた。
また、国内ではなく海外に戦いの場を目指しているのが、盗塁王3回の西川遥輝だ。12月3日にポスティングシステムの申請を行い、チームメイトの有原航平とともにメジャー移籍を狙っている。有原は12月26日、西川は1月3日までがメジャー球団との交渉期限であり、国内FAとは別ではあるものの、動向が注目される。
注目選手たちは新天地へ移るのか、それとも残留か。またどんな契約を結ぶのか。肌寒い季節になっているけれども、彼らを巡る争いは熱気を帯びている。
構成●THE DIGEST編集部
一方、DeNAは梶谷に加えて先発投手の井納翔一もFA権を行使しており、両名とも流出となれば相当に痛い。一部報道では巨人が両獲りを狙っているとも言われ、同一リーグの王者に“奪われる”のか、こちらも去就が見逃せない。また、長年主軸を務めていたロペスは、助っ人では11人目のFA権を取得。ただ、こちらは自由契約となっており、また背番号「2」はドラフト2位の牧秀悟が引き継いだことから、再契約の線は低いかもしれない。
山田と同様に「残留を決断して話題」を呼んだ選手が2人いる。一人は、山田と比肩して日米球界から注目を寄せられた大野雄大だ。防御率1.82、10完投、6完封という驚異的な数字を残した左腕は、幼少期から大の阪神ファンとして有名で、その阪神や巨人、またメジャー球団も狙っていたが、「去年、単年契約を選んだ時は他球団の評価も知りたかったけど、残りたい気持ちが増していったので、その思いは薄れていった」として11月上旬の段階で残留を決めた。
もう一人の注目投手は今季のパ・リーグ最多セーブの増田達至。こちらは大野と違い、期限ギリギリの12月4日、4年12億円で宣言残留となった。西武はFA流出が12球団ダントツ最多19名(2位は日本ハムの14名)を数え、ここ数年でも2016年オフに岸孝之(楽天)、17年に野上亮磨(巨人)、18年は浅村栄斗(楽天)、炭谷銀仁朗(巨人)と主力が他球団へ移籍していた。昨オフに増田が単年契約を結んだ際は、多くのライオンズファンが「増田もか……」と半ば“覚悟”していたが、鉄人右腕は「生涯ライオンズで」として、ファンの不安を拭い去っている。
本来であれば、ソフトバンクの絶対的守護神・森唯人、西武のイケメン外野手・金子侑司もFA権取得の段階で注目を集めていたはずだが、それぞれ昨オフの段階で4年契約を結んでいたため、ファンはやきもきせずに済んだ形だ。特に森は4年18億4000万円という高額契約を手にしており、今季の年俸4億6000万円は球団の日本人投手最高額という点からも、ソフトバンク陣営の“本気度”がうかがい知れた。
また、国内ではなく海外に戦いの場を目指しているのが、盗塁王3回の西川遥輝だ。12月3日にポスティングシステムの申請を行い、チームメイトの有原航平とともにメジャー移籍を狙っている。有原は12月26日、西川は1月3日までがメジャー球団との交渉期限であり、国内FAとは別ではあるものの、動向が注目される。
注目選手たちは新天地へ移るのか、それとも残留か。またどんな契約を結ぶのか。肌寒い季節になっているけれども、彼らを巡る争いは熱気を帯びている。
構成●THE DIGEST編集部