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プロ野球

積極的な動きを見せるプロ野球選手会。「構造改革協議会」再開がもたらす球界の“未来”とは

THE DIGEST編集部

2021.01.23

 観客入場制限により各球団の売り上げは大幅減少、加えて昨年の緊急事態制限下でチームによって練習環境が大きく違うなど、さまざまな問題が発覚した。コロナの影響はまだしばらく続くと予想され、選手たちも中長期的にプロ野球のあり方を一緒に考えていきたいと要望している。

 過去のプロ野球は球団側の主導で形づくられる部分がほとんどだったが、グラウンドの主役である選手たちがもっと声を発することで、球界全体がより良い方向に進んでいくはずだ。その意味で、構造改革協議会の再開には大きな意義がある。
 
 また、選手会は昨年12月、「Player’s Plus」というオウンドメディアを立ち上げている。各球団の選手たちは野球振興活動やチャリティー活動を行なっており、その内容について世間にもっと発信していこうという狙いだ。森事務局長が説明する。

「選手個々で社会貢献活動をいろいろしているのですが、世の中でなかなかオープンになっていないところもあります。また、そうした活動をやりたいと思っても、具体的にどういうものがあるのかわからないという選手もいます。すでに行われている活動をオープンにしていくことで、新しい選手もやりやすくなるだろうと。そこで表に発信していこうというのが狙いです」

 今後プロ野球がさらに発展していくには、選手たちの価値をより高めていくことが不可欠だ。そうした意味で、本稿で紹介したような選手会の新たな動きは、プロ野球が明るい未来に進んでいる兆しのように感じられる。

取材・文●中島大輔

【著者プロフィール】 
なかじま・だいすけ/1979年生まれ。2005年から4年間、サッカーの中村俊輔を英国で密着取材。帰国後は主に野球を取材。新著に野球界の根深い構造問題を描いた『野球消滅』。『中南米野球はなぜ強いか』で2017年度ミズノスポーツライター賞の優秀賞。近著に『プロ野球FA宣言の闇』など。

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