●助っ人不在を埋める若手選手の活躍

　コロナ禍で外国人選手の来日が遅れているが、一人も合流していないのはDeNAだけ。ソト、オースティンの大砲２人と救援左腕エスコバーはチームに不可欠な戦力だけに大きな痛手だ。だが、ここは前向きに若手育成のチャンスと考えたい。今季から一塁を守る予定だったソトの穴はドラフト２位の新人・牧秀悟が開幕スタメン濃厚。オープン戦ではシュアな打撃でアピールしているが、今後、大学時代のような長打が出始めると非常に楽しみな存在になる。オースティンの穴は二軍で順調に成長の跡を見せている和製大砲・細川成也に期待がかかる。いずれにしても、助っ人不在のシーズン序盤をどう持ちこたえるかが今季の浮沈を左右するだろう。
  【2021年のキーマン】
三浦大輔監督

　投手陣も台頭が期待される選手が多い。ラミレス前監督が宮崎敏郎、佐野恵太の才能を見抜いたように、三浦監督も新たな主力投手を育てることができるか。これも今季のキーポイントに挙げられる。２年目の坂本裕哉、新人・入江大生に加え、三浦監督のアドバイスでオープン戦中に横手投げ気味にフォームを修正した上茶谷大河が好投するなど、新監督効果も出始めている。エースの今永は出遅れるが、昨年飛躍した大貫晋一、平良拳太郎に続く存在が出てくれば、Ａクラス入りもぐっと近づくだろう。

文●城ノ井道人

【著者プロフィール】
しろのいみちと。会社勤めの後、渡米してMLB記者として全米を飛び回る。。日米問わず若手有望株への造詣が深く、仲間内で「日本版ファンタジーリーグ」を毎年、開催して次代のスター発掘に余念がない。

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