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プロ野球

【2021展望:楽天】田中、早川の加入でパ最注目チームへ。打線の得点力維持が優勝の条件<SLUGGER>

出野哲也

2021.03.23

●ブルペンの層の薄さ(特に左腕)

 打者とは対照的に、外国人投手はブセニッツが2月に合流。18セーブを稼いだブセニッツがセットアップに回り、松井裕樹とのコンビで8、9回は心配不要だろう。ベテランの牧田和久も安定感がある。だが、昨季開幕当初は抑えも務めた森原康平は不振が続いており、宋家豪も制球難が改善されていない。

 左腕も不足気味で、辛島航と弓削隼人はどちらも本来先発タイプ。パ・リーグは柳田悠岐(ソフトバンク)を筆頭に左の強打者が目白押しなので、本来は巨人へ放出した高梨雄平のような左殺しが欲しい。その候補は池田駿、若手の鈴木翔天と育成契約から復活した渡邊佑樹で、特にサイドスローに転向した渡邊はオープン戦で好投。彼らが機能すれば不安は軽くなる。
 
【2021年のキーマン】
黒川史陽

 浅村に昨年以上の負担がかかるのを軽減できるかもしれない。そんな存在が高卒2年目の二塁手・黒川史陽だ。浅村級の強打者を二塁に置けるのは他球団に対するアドバンテージで、本人も守りに就いている方がリズムを作りやすいとのことで、無理に二塁から動かす必要はない。

 だが、浅村が年齢的にも30歳を超えたことを考慮すれば、一塁ないしはDHの方が打撃に専念できると考えるのが普通だ。昨年の黒川は高卒1年目ながら二軍で打率.297をマークし、今年も練習試合で打撃好調をアピールしていた。オープン戦に入ってから調子が落ち、開幕メンバーに名を連ねることはなさそうだが、早い段階で二塁を任せられるようなら、外国人の出遅れによるマイナスをいくらかは埋められるだろう。

文●出野哲也

【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『プロ野球 埋もれたMVPを発掘する本』『メジャー・リーグ球団史』(いずれも言視舎)。

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