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MLB

ダルビッシュは開幕戦“通算”「1勝3敗」。パドレスで13年ぶりの白星獲得なるか

SLUGGER編集部

2021.04.01

【2009年開幕戦】
・4月5日vs楽天@札幌ドーム
・日本ハム1-3楽天
・9回、自責3、三振5、四球0(敗戦投手)

 2007年の沢村賞投手(ダルビッシュ)、2008年の沢村賞投手(岩隈久志)の投げ合いが実現。両者は直前3月の第2回WBCで活躍していただけに、大きな注目が集まった。しかし、その期待に反してダルビッシュが初回に崩れてしまう。先頭のリックにいきなりヒットを許すと、犠打で二塁に進められ、3番・鉄平にセンターオーバーのスリーベースを打たれて失点。さらに続く、元チームメイトのセギノールに2ランを被弾した。この間わずか8分。岩隈相手にはあまりに重い3失点となり、黒星がついてしまったが、それでも9回完投とエースの姿を見せたのはさすがだった。

【2010年開幕戦】
・3月20日vsソフトバンク@札幌ドーム
・日本ハム3-5ソフトバンク
・9回、自責3、三振13、四球1(敗戦投手)

 2度目のMVPを獲得し、史上最年少で3億円プレーヤーの仲間入りを果たして迎えた2010年。奪三振王のタイトルを毎年のように争った杉内俊哉とのマッチアップとなったこの試合は、13Kと本格派たる数字を残してみた。しかし一方で、川﨑宗則や小久保裕紀を軸とするホークス打線が効果的な攻撃を見せ、計4イニングで失点するなど脆さも露呈。史上5人目の4季連続開幕戦での完投を記録したものの、2年続けての黒星発進となった。

 それでも、開幕から5試合連続2ケタ奪三振の日本新記録、打高シーズンでありながら両リーグ唯一の防御率1点台(1.78)&2ケタ完投(10)と本領を見せたとはいえ、援護に恵まれずに自己ワースト8敗に終わっている。
 
【2011年開幕戦】
・4月12日vs西武@札幌ドーム
・日本ハム3-12西武
・7回、自責7、三振9、四球2(敗戦投手)

 これが日本ラスト開幕戦。肉体改造を施した姿を見せて臨むなど、メジャー挑戦への意気込みも感じさせて「どんな投球を見せるのか?」と期待感は高まったが、まさかの大炎上となってしまう。ライバル・涌井秀章との投げ合いは、中島裕之の3ラン、若き浅村栄斗にも猛打賞を許すなどまさかの7失点。といっても、これで終わるのがダルビッシュではなく、最終的に日本プロ野球初となる5年連続防御率1点台を記録したのだからすごい。現代野球では相当に不可能とも言える300奪三振まで、あと24個にも迫ってこのオフに渡米した。
 
【2017年開幕戦】
・4月3日(現地時間)vs インディアンス@グローブライフパーク
・レンジャーズ5-8インディアンス
・6.1回、自責4、三振4、四球5(勝ち負けなし)

 メジャー6年目で初の開幕投手を任された。トミー・ジョン手術明けフルシーズン1年目、サイ・ヤング賞投手コリー・クルーバーとの投げ合いに注目されたものの、ともに序盤から失点を許す展開。それでもダルビッシュは6回までは3失点にまとめるなど、まずまずの投球を見せた。そしてこの年の夏にロサンゼルス・ドジャースへとトレード移籍し、同年オフのFA市場では6年1億2600万ドル(約130億円)の契約をゲット。あらゆる意味で、「メジャーが認めた投手」という位置づけが確認されたシーズンだった。

 日米通算6度の開幕投手を務めてきたダルビッシュ。もっとも、勝利投手になったのは1対0完封を見せた08年の1回だけで、意外なまでに勝てていない。日本では143試合の1試合、メジャーでは162試合の1試合だが、それでも開幕戦というのは日米問わず特別なものである。その試合でマウンドに上がれるのも1チーム年間一人だけだ。

 数々の功績を成し遂げてきた日本のエースは、13年ぶりの白星を手にできるだろうか。

構成●SLUGGER編集部
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