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MLB

新人本塁打記録を持つ“白熊”、MLB最高の“ブンブン丸”…大谷とホームラン・ダービーを戦う7人の強打者たち<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2021.07.10

▼ジョーイ・ギャロ(レンジャーズ/初) キャリアハイ:41本塁打(2017年)
 フライボール革命時代を象徴するるなブンブン丸。フルスウィングから放たれる打球は、まるでピンポン球のように飛んでいく。19年に通算100単打より先に通算100本塁打に到達するという史上初の記録を達成した事実からも分かる通り、打撃は常に一発狙いのスタイル。その分、確実性には難があり、三振もすさまじい勢いで量産しているのだが、長所も短所もハッキリしたこの”分かりやすさ”も魅力と言える。

 今季は出足こそ鈍かったものの6月26日~7月7日の10試合で10ホームランと大爆発。本塁打王争いでも一気にリーグ3位に浮上してきた。大谷と同じく、今最も勢いのある打者の一人だ。

▼トレバー・ストーリー(ロッキーズ/初) キャリアハイ:37本塁打(2018年)
 今回、ホームラン・ダービーに出場する8人で最も大きな声援を集めるのは、このストーリーだろう。開催地クアーズ・フィールドを本拠にするロッキーズから唯一選ばれた選手だからだ。パワー&スピードを備えたショートストップで、18~19年は2年連続35本塁打&20盗塁をクリア。19年には遊撃手史上最速で通算100本塁打に到達し、昨年は短縮シーズンとはいえ盗塁王のタイトルも獲得している。

 今季終了後にFAとなることもあり、トレード市場の目玉として注目を集めているストーリー。今回のホームラン・ダービーは、彼にとってロッキーズでの最後の晴れ姿になる可能性が高い。それだけに、大いに期するものがあるはずだ。
 
▼マット・オルソン(アスレティックス/初) キャリアハイ:36本塁打(2019年)
「あっという間にスタンドへ飛んでいく」という形容がふさわしい“弾丸ライナーの申し子”。あまりに打球が速いので、打った瞬間にホームランと分かる当たりも多く、“確信歩き”も得意。昨年までは粗さも目立ったが、今季は三振率が大幅に改善されるなど打者として一段階進歩している。

 ちなみにこのオルソン、“投手・大谷”を苦手にしていて、通算8打数で0安打、5三振。2人が今回のホームラン・ダービーで対決するとすれば決勝戦になるが、もしそれが現実となった場合には「絶対に負けられない戦い」として気合十分で臨んでくるのではないだろうか。

▼トレイ・マンシーニ(オリオールズ/初) キャリアハイ:35本塁打(2019年)
 マンシーニの場合、ホームラン・ダービーの舞台に立つこと自体がすでに感動劇だ。17年から2年連続で24本塁打、19年にはキャリアハイの35発と順調にステップアップしていたが、昨年3月にステージ3の結腸がんと診断されシーズンを全休。化学療法の副作用で指先の感覚が喪失し、引退して解説者になることを真剣に考えたこともあったという。

 しかし、カムバックを遂げた今季は前半戦で15本塁打を放ち、自身2度目の30本も可能なペース。今回、ダービー出場を決めた理由も「同じ病気に苦しむ人々に勇気を与えたいから」。劇的な復活劇に、また一つ新たなエピソードが加わりそうだ。

構成●SLUGGER編集部
 

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