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MLB

【データで見る大谷翔平】本塁打量産の要因はスウィングにあり!? スタントン級の打球が示す“変化”

SLUGGER編集部

2021.07.13

トラウトを故障で欠くエンジェルスにあって大黒柱と化している大谷。その投打にわたる活躍は球史に残るインパクトだ。(C)Getty Images

トラウトを故障で欠くエンジェルスにあって大黒柱と化している大谷。その投打にわたる活躍は球史に残るインパクトだ。(C)Getty Images

 また、今季の大谷はプルヒッティング(引っ張りの打撃)にも変化がみられる。

 1年目は22本塁打のうちライトスタンドに放り込んだ打球は9本、2年目は18本中5本と、センターから左方向にアーチをかけていた。ところが、今季は33本中22本がライトスタンドへ明らかに引っ張って打っているのだ。

 実際、引っ張り打球の割合は1年目の33.8から30.2→40.8→41.8%と上昇している。「引っ張ってフライをかち上げ、強い打球をスタンド叩き込む」という、スラッガーたる信念に近いものが、データからもうかがえるのだ。

 現在のメジャーリーグにおいて最重要視されている「バレル」という概念がある。打球速度と打球角度の組み合わせから成り立ち、初速98マイル以上、角度26~30度の打球は高い確率で長打、本塁打になるというデータから、いかにしてこの「バレル」で打つかというのが打者にとってのテーマなのだ。
 
 ここまで示せば分かると思うが、大谷は1打席あたりと1打球あたりのバレル率15.5%と26.0%がいずれもメジャートップ。そして、計測が始まった2015年以降においても、ともにダントツ1位である。

 大谷の数字に最も近いのが、2017年に新人歴代最多(当時)52本塁打を放ったジャッジの1打球あたり25.1%だった。前半戦のスウイングを崩すことがなければ、この52本というのが目安になるかもしれない。

 もちろん大谷も課題がないわけではなく、空振り率は球界ワースト級とコンタクト面には改善の余地がある。逆に言えば、弱点という弱点はこれくらいしか見当たらない。本塁打を狙う大抵のスラッガーが、空振り率を悪化させているにもかかわらずだ。

 日本人、アジア人、そしてメジャーの歴代――。大谷の打撃の進化は、ありとあらゆるフィルターを通す必要もなく傑出したものである。とにかく怪我なくシーズンを完走できれば、我々は球史に残るパフォーマンスを見届けることができるはずだ。

構成●SLUGGER編集部

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