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プロ野球

「若手が存在感をいかに出せるかがカギ」沢村賞男・斉藤和巳が語るホークス逆転リーグ優勝への道<SLUGGER>

THE DIGEST編集部

2021.08.14

 あとは、他の若い選手がどれだけ出てくるかですね。レギュラーで使われている今宮、松田(宣浩)を今後どういうふうに判断していくか、という話が出てくる可能性は高いと思うので。4位という今の状態では、今後は負けられない戦いばかりが続くわけですから、実績はあっても状態が上がらないベテラン組をどう判断していくか。世代交代が大事かもしれないです。(工藤公康監督も)エキシビションマッチでは若い選手がアピールできるよう、かなり積極的に促していましたから。

 将来のホークスを考えても、若い選手がベテランのレギュラーを脅かすくらいの存在感をもっと出してほしいと思います。チームの中で競争していかないと、なかなかチームのレベルも上がっていかないですし、競争が激しいのが本来のホークスの強みでもありますから。

 ここ数年のホークスは「レギュラーの高齢化」が重要なポイントになっています。(まだ30歳の)今宮も、もう1年間フルでは出場できない状態が続いている。松田ももうベテランで、この一年はなかなか思うような数字が残せていない。ただ、その2人に追いつける選手がなかなか出てこないのが、ホークスにとってのウィークポイントになっている部分があります。
 
 首位争いの相手であるオリックス、楽天、ロッテはどこも手ごわいですが、今年は特に楽天が要注意かなと思います。ロッテには開幕3戦3勝と良いスタートを切れたので、昨年まであった苦手意識も少しは払しょくできたのではないかと思いますし、オリックスに関しては、ここ数年はもともとそれほど苦手にしているチームでもない。

 ただ、楽天に関しては結構いい勝負をしている年がこれまで多かったですし、特に先発投手陣には実績のある投手がそろっていますからね。それだけ柱がいれば、「大きな連敗するだろう」という希望的観測はできません。シーズン後半になればなるほど一つの勝ち、一つの負けが大きくなって、チームの士気にかかわってきますから、やはり「連敗をしない」ということはより大事になってくるので。ディフェンス面が充実している楽天は、打線が打ちだしたら厳しい状態が続くかもしれないですね。

解説●斉藤和巳

【プロフィール】
さいとう・かずみ/1977年生まれ。南京都高校からドラフト1位で福岡ダイエーホークスに入団。2003年に20勝3敗で最多勝、最優秀防御率、最高勝率、ベストナイン、沢村賞などタイトルを総なめにし、チームのリーグ優勝、日本一に大きく貢献した。05年にも最高勝率、最優秀投手のタイトルを獲得した。06年にも勝利数・防御率・奪三振・勝率・最多完封の投手五冠を達成し、2度目の沢村賞も受賞した。13年に引退し、現在は解説者を務める。

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