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高校野球

【センバツ必見逸材5選/投手編】注目は1年からエースナンバーを背負う近畿最高の左腕!奄美大島が誇る超高校級のドラフト候補も

THE DIGEST編集部

2022.03.01

米田天翼(市和歌山)/174センチ、78キロ/右投右打
 最速149キロを誇る本格派右腕。昨春の選抜でも2回戦の明豊戦で先発を任され、4回を1失点と好投を見せている。新チーム始動からは不動のエースとなると、秋の近畿大会で2回戦で天理に敗れたが、2試合を1人で投げ抜き、17回を投げて19奪三振と実力の片鱗を見せた。

 174センチと上背はなく、先輩の小園健太(DeNA1位)を一回り小さくしたようなイメージだが、鍛えぬいた下半身を利したフォームの馬力は申し分ない。好調時には140キロ台後半をマークするストレートはもちろん、小園に直接教わったというカットボール、ツーシームの速い変化球も大きな魅力だ。選抜の結果次第では、チームから2年連続のドラフト指名も見えてくるだろう。

大野稼頭央(大島)/175センチ、65キロ/左投左打
 奄美大島に現れた超高校級サウスポー。身体つきはまだまだ細いが、肩甲骨周りと股関節が柔らかく、伸びやかなフォームから投げ込むボールは体格に似つかわしくない勢いがある。そして最速146キロという数字よりも目立つのが投手としてのセンスの高さだ。延長10回雨天引き分けとなった大分舞鶴戦では降りしきる雨の中でもバランスを崩さず、緩急を駆使して16奪三振をマークした。

 一方で、4日間で3試合目となった準々決勝の興南戦では打たせてとる投球で完封するなど、ピッチングの引き出しの多さが目立った。投げる以外のフィールディング、牽制も巧み。打者としてのバットコントロールも優秀で、離島という要素を加味しなくても、十分ドラフト候補と言える存在である。

文●西尾典文

【著者プロフィール】
にしお・のりふみ。1979年、愛知県生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材。2017年からはスカイAのドラフト中継で解説も務め、noteでの「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも多くの選手やデータを発信している。

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