なぜ、ジョイスはここまで評価が低いのか。
まず大きいのは、彼がリリーフ限定であることだ。アメリカでは、プロスペクトの評価は、ポジションと大きく連動している。先発投手や遊撃手、捕手、センターは高く評価されるが、二塁手やレフト、そしてリリーフ投手は低くなる。これはポジションとしての「替えの利かなさ」と連動している。ショートから二塁、センターからレフト、先発からリリーフへの転向はよくあるが、その逆はほとんどない。
また、かつてのマリアーノ・リベラのような異次元の存在ならともかく、1試合1イニング限定のリリーフ投手は先発投手と比べると労働量が少ない。また、FAやトレードなどでも比較的容易に、そして安価に補強できる。これも、希少価値という点ではマイナス評価となる。
ジョイス自身の問題としては、トミー・ジョン手術で21年シーズンを全休したことに加え、大学時代も間隔を空けての登板が多く耐久性に懸念があること、スライダーも含めてコマンド(狙ったスポットに投げる能力)が平均以下であることも挙げられる。
裏を返せば、ずば抜けて速い4シーム以外は課題だらけと言ってもいい。スタミナ強化に加えて、変化球やコントロールの精度向上で「スローワー(ただ投げる人)」から本当の意味での「ピッチャー」へ成長できるか。ジョイスのメジャーリーガーとしてのキャリアの成否は、この一点にかかっていると言っても過言ではない。
構成●SLUGGER編集部
まず大きいのは、彼がリリーフ限定であることだ。アメリカでは、プロスペクトの評価は、ポジションと大きく連動している。先発投手や遊撃手、捕手、センターは高く評価されるが、二塁手やレフト、そしてリリーフ投手は低くなる。これはポジションとしての「替えの利かなさ」と連動している。ショートから二塁、センターからレフト、先発からリリーフへの転向はよくあるが、その逆はほとんどない。
また、かつてのマリアーノ・リベラのような異次元の存在ならともかく、1試合1イニング限定のリリーフ投手は先発投手と比べると労働量が少ない。また、FAやトレードなどでも比較的容易に、そして安価に補強できる。これも、希少価値という点ではマイナス評価となる。
ジョイス自身の問題としては、トミー・ジョン手術で21年シーズンを全休したことに加え、大学時代も間隔を空けての登板が多く耐久性に懸念があること、スライダーも含めてコマンド(狙ったスポットに投げる能力)が平均以下であることも挙げられる。
裏を返せば、ずば抜けて速い4シーム以外は課題だらけと言ってもいい。スタミナ強化に加えて、変化球やコントロールの精度向上で「スローワー(ただ投げる人)」から本当の意味での「ピッチャー」へ成長できるか。ジョイスのメジャーリーガーとしてのキャリアの成否は、この一点にかかっていると言っても過言ではない。
構成●SLUGGER編集部