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プロ野球

FA“超目玉”の日本ハム・近藤健介を獲得すべき球団はここだ! ポジション、攻撃力、資金および熱意の3点から識者が徹底解説

出野哲也

2022.10.13

積極的に仕掛けていく近藤。抜群の打撃センスと優れた選球眼を兼ね備えている。写真:THE DIGEST写真部

積極的に仕掛けていく近藤。抜群の打撃センスと優れた選球眼を兼ね備えている。写真:THE DIGEST写真部

オリックス(フィット△、可能性×)
ポジション△
攻撃力〇
資金および熱意△

 リーグ2連覇を果たしたとはいえ、490得点は4位と攻撃力は決して高くない。吉田正尚をサポートできる打者が欲しいのは確かだが、FAで狙うなら大阪桐蔭高OBの森友哉、浅村栄斗のほうだろう。

ソフトバンク(フィット△、可能性〇)
ポジション△
攻撃力△
資金および熱意〇

 今季は100試合以上守備に就いた外野手は皆無。栗原陵矢が故障から戻ってくれば、柳田悠岐と牧原大成、若手の柳町達らでポジションは埋まるが、近藤が不要というほど安泰でもない。覇権奪回に向け、豊富な資金力で獲得レースに参戦しても不思議はない。

西武(フィット◎、可能性〇)
ポジション◎
攻撃力◎
資金および熱意△

 464得点は最下位の日本ハムを1点上回るだけ。チーム出塁率も3割未満で、近藤の出塁能力はまさにこのチームが求めているものだ。近藤自身も西武の選手たちと親交が深いとあって、ファンからも待望論が出ているが、自軍の森もFAで、まずはこちらの引き留めが優先となる。

楽天(フィット△、可能性△)
ポジション△
攻撃力△
資金および熱意△

 得点はリーグ2位、チーム出塁率.325は1位とあって、近藤を是が非でも取らなければいけない状況ではない。もちろん加入すれば戦力アップになるが、欲しいのは右打者のほうで、浅村の引き留めに全力を尽くすだろう。
 
ロッテ(フィット◎、可能性〇)
ポジション〇
攻撃力〇
資金および熱意〇

 近藤は千葉市出身とあって地元中の地元球団。少年時代はマリーンズジュニアに所属していたこともあり、日本ハム以外のどのチームより深い縁がある。外野の世代交代が上手くいっておらずポジション的な問題もない。有力な移籍先候補と言えそうだ。

日本ハム(フィット◎、可能性〇)
ポジション◎
攻撃力◎
資金および熱意〇

 チーム出塁率はリーグ最低の.292。唯一と言っていいほど安定して塁に出る選手が抜けるとなれば一大事だ。FA権を持つ選手がいても、マネーゲームになれば撤退してきた過去はあるが、近藤だけは流出させるわけにはいかない。

――◆―――◆――

 近藤がまったく不要なチームはないが、セ・リーグの各球団は資金的に難しいか、もしくはフィットしそうにない。移籍先はパ・リーグ球団の可能性が高いと見る。日本ハムも全力で慰留するはずだし、地元のロッテも大いにあり得る。本命・対抗はこの2チームだが、森が抜けるとなれば西武もそのための資金を回すかもしれない。

文●出野哲也

【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『プロ野球 埋もれたMVPを発掘する本』『メジャー・リーグ球団史』(いずれも言視舎)。

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