これによって、エンジェルスのトレード戦略も修正を迫られることは間違いない。伸び悩み中とはいえ、つい数年前までは球界屈指のスター候補だったアデルは、今もまずまずのトレードバリューがある。ファーム組織が充実しているとは言えないエンジェルスにとっては、ある意味では補強のための切り札的存在でもあった。そのカードが使えなくなったとすれば、トレード市場での有力投手争奪戦に大きく遅れを取ることを意味する。
③大谷を途中放出する可能性も高まる?
もっとも、今後1ヵ月の結果次第では「買い手」から「売り手」に回る可能性も十分ある。そして、「売り手」に回った場合は、まず間違いなく大谷を放出せざるを得なくなるだろう。
チームは現在、ワイルドカード3位に3.5ゲーム差。データサイト『FanGraphs』が算出したプレーオフ進出確率は29.3%でリーグ8番目となっており、プレーオフ出場枠が6チームであることを考えると、すでにギリギリの状況と言っていい。仮に7月末を迎えた段階で5ゲーム以上離されていた場合は、“白旗”を掲げる可能性は十分ある。
「5ゲームならまだあきらめるべきではない」との声も当然上がるだろうが、実際問題として数字上の可能性は著しく低い。そうなった場合、オフにFAとなってチームを去ることが有力視される大谷をシーズン終了まで保有し続けるより、将来有望な若手選手を少しでも多く獲得して将来に望みをつなぐのは、編成トップとしての義務ですらある。
果たしてエンジェルスは今シーズン最大の危機を乗り越えることができるのか。それとも、ここ数年と同じく8月以降は“消化試合”となってしまうのか。すべては今後1ヵ月の戦いにかかっていると言っても過言ではない。
構成●SLUGGER編集部
③大谷を途中放出する可能性も高まる?
もっとも、今後1ヵ月の結果次第では「買い手」から「売り手」に回る可能性も十分ある。そして、「売り手」に回った場合は、まず間違いなく大谷を放出せざるを得なくなるだろう。
チームは現在、ワイルドカード3位に3.5ゲーム差。データサイト『FanGraphs』が算出したプレーオフ進出確率は29.3%でリーグ8番目となっており、プレーオフ出場枠が6チームであることを考えると、すでにギリギリの状況と言っていい。仮に7月末を迎えた段階で5ゲーム以上離されていた場合は、“白旗”を掲げる可能性は十分ある。
「5ゲームならまだあきらめるべきではない」との声も当然上がるだろうが、実際問題として数字上の可能性は著しく低い。そうなった場合、オフにFAとなってチームを去ることが有力視される大谷をシーズン終了まで保有し続けるより、将来有望な若手選手を少しでも多く獲得して将来に望みをつなぐのは、編成トップとしての義務ですらある。
果たしてエンジェルスは今シーズン最大の危機を乗り越えることができるのか。それとも、ここ数年と同じく8月以降は“消化試合”となってしまうのか。すべては今後1ヵ月の戦いにかかっていると言っても過言ではない。
構成●SLUGGER編集部
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