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プロ野球

【MVPレース展望】パは今年も山本由伸で決まり? セは近本、岩崎ら阪神勢に加えて巨人のスラッガーも候補に<SLUGGER>

藤原彬

2023.08.25

■MVP(パ・リーグ)
本命:山本由伸(オリックス)
〇圧倒的な個人成績
×過去2年より稼働量が少ない

対抗:頓宮裕真(オリックス)
〇首位打者レースでトップを走る
×走塁と守備での貢献は限定的

対抗:近藤健介(ソフトバンク)
〇打撃三冠も狙える打棒
×チーム成績がいまひとつ

大穴:森友哉(オリックス)
〇新天地でも攻守でチームの要に
×故障による離脱

本命の前に「大」の文字が必要なほど、山本が他を引き離してリードしている。過去2年と同様に勝利と防御率でリーグ1位に立ち、勝率や奪三振もトップは射程圏内。完投は1試合のみと、WBC参加の影響を考慮した慎重な起用の影響か、積み上げ系の成績は例年より控えめだが、オリックスOBでもあるイチローが1994年から成し遂げて以来の3年連続MVPの大きな障壁にはならないはずだ。
 対抗馬に挙がりそうな選手は、昨季からさらなる飛躍を遂げた頓宮だ。持ち前のパワーに加え、今季は打率.318で首位打者レースの先頭を走り、周囲を驚かせている。ただ、バットでは打線の要として存在感を発揮しているものの、走塁と守備では貢献が限られているのはマイナス材料か。

 個人成績でずば抜けているのは近藤だ。すでに自己最多を大きく更新する18本塁打を放ち、三冠王も夢ではなく、出塁率.429とOPS.966はリーグダントツ。総合的な貢献度を測るWARは6.3で山本の5.4をも上回り、頓宮(3.2)近い。仮に山本が失速してオリックスがリーグ優勝を逃すような事態になれば、近藤の名前がMVP候補として急浮上しそうだ。

 西武からFAで加入した森は74試合で打率.296、13本塁打、OPS.898と捕手としては出色の攻撃力を発揮。守っても42試合で失策、捕逸ともゼロと意外な(?)堅守を披露して投手陣をサポートしている。ただ、7月に左太腿裏を痛めて1ヵ月以上も故障離脱したことはネックになりそうだ。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。

 
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