続けて、「これはプロスポーツ界における画期的な出来事である」と断じ、各スポーツ界を代表するスーパースターの名前を列挙しながら、「オオタニがプロスポーツ界のレジェンドを隅に追いやるほど、歴史に名を刻んだ」と次のように強調した。

「サッカー界のスーパースターであるリオネル・メッシ、クリスティアーノ・ロナウド、キリアン・エムバペ、NFLのスタークォーターバックであるパトリック・マホームズ、NBAのレジェンドと称されるレブロン・ジェームズ、プロゴルファーのジョン・ラームなど、彼らはみなオオタニの足元にも及ばない」

　偉才の価値は、はたしてどれほどなのか。同紙は「ヨーロッパ、アフリカをはじめとする世界の多くの地域ではほとんど無名に等しいオオタニが、なぜこれほどのメガ金額を与えられたのか。スポーツマーケティング専門家の意見によれば、いくつかの理由がある」と前置きしたうえで、次のような見解を述べる。

「最も重要なのは、この日本人選手が最高の野球選手であるということだ。ドジャースのGMを務めるアンドリュー・フリードマン氏は彼の入団会見の席で、『ショウヘイはおそらく、球史の中で最も才能のある野球選手だろう』と語った。オオタニは打者だけでなく投手もできる二刀流プレーヤーで、攻守に渡ってチームの重要なポジションを担っているからだ。彼は、その両方において非常に優れている」
  　唯一無二の二刀流戦士としてのポテンシャルを論じた同紙は、次に米メディアで「異例」だと指摘された６億8000万ドル（約994億円）の後払いについても注目する。

「オオタニは大金を手にするが、今ではなく、今後10年間でもない。この日本人はドジャースと2034年から2043年まで、契約期間中に手にするのは年間わずか200万ドル（約2億9000万円）。ドジャースはぜいたく税を払う必要がなく、オオタニで当面の収入を得ることができる。特に日本企業にとっては、莫大な広告価値があるのだから間違いない」

　最後に同メディアは「日本におけるオオタニは、アメリカのレブロン・ジェームズ、フランスのエムバペ、アルゼンチンにおけるメッシのような存在なのだ」と評し、大谷の存在感はグラウンド内外で計り知れない影響力を今後も広めていくだろうと締めくくっている。

　スポーツ界を震撼させた球界スターの巨額移籍。過去11年で10度の地区優勝、11年連続プレーオフに進出している常勝軍団の一員になったことで、自身の価値をさらに高めた大谷は来季、どんなパフォーマンスを見せるのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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