2023年からオリックスへ移籍した森友哉は、昨季の開幕戦で9回2死から痛烈な同点アーチをかけた。試合序盤から浴びせられていたブーイングに答えた形だ。
このようなケースはメディアで「きついお返し」などと表現されるが、実はその結果こそが、ファンにとって納得できる姿勢なのである。所属した時と同じプレーを見せてくれるからこそ、「やっぱり俺たちはすごい選手を応援してきたんだな」という気持ちに変えてくれるのだ。
応援していた選手が移籍してしまうのは悔しい。でも、その雄姿を他球団に行っても見せてくれることで、これまで応援してきたことへの誇り、選手への愛情が再燃しているのではないか。
昨季、強烈なブーイングを受けた森が試合後に語っていた言葉が印象的だった。
「ブーイングは聞こえていましたよ。それだけ僕が応援されていたことやなって、そういうことやと思います」
山川は大ブーイングを受けた翌日の今年4月13日、2本の満塁本塁打を古巣に浴びせた。当日ではなく翌日なのが、森と山川の違いかもしれないが、2人ともそれだけの素晴らしい打者だということは言える。
ブーイングを奨励したいわけではないが、ファンの想いは自由であっていいし、そういう空気がプロ野球を作っているということもある。
山川の2本塁打は本当に彼らしい豪快なものだったし、天性のアーチストの一発だった。西武ファンは昨季までその多くを見てきたから感じることも大いににあるのだ。
悔しさと、懐かしさと、さまざまな思いが交差する。
スポーツはいろんな感情があるから楽しいのである。
取材・文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)
【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園は通過点です』(新潮社)、『baseballアスリートたちの限界突破』(青志社)がある。ライターの傍ら、音声アプリ「Voicy」のパーソナリティーを務め、YouTubeチャンネルも開設している。
【関連記事】今永昇太がメジャー4戦目で初自責点も6回5K3失点で日本人トップの3勝目!! リーグ1位の“防御率0.84”に米絶賛「球界で最も優勢な投手だ!」
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応援していた選手が移籍してしまうのは悔しい。でも、その雄姿を他球団に行っても見せてくれることで、これまで応援してきたことへの誇り、選手への愛情が再燃しているのではないか。
昨季、強烈なブーイングを受けた森が試合後に語っていた言葉が印象的だった。
「ブーイングは聞こえていましたよ。それだけ僕が応援されていたことやなって、そういうことやと思います」
山川は大ブーイングを受けた翌日の今年4月13日、2本の満塁本塁打を古巣に浴びせた。当日ではなく翌日なのが、森と山川の違いかもしれないが、2人ともそれだけの素晴らしい打者だということは言える。
ブーイングを奨励したいわけではないが、ファンの想いは自由であっていいし、そういう空気がプロ野球を作っているということもある。
山川の2本塁打は本当に彼らしい豪快なものだったし、天性のアーチストの一発だった。西武ファンは昨季までその多くを見てきたから感じることも大いににあるのだ。
悔しさと、懐かしさと、さまざまな思いが交差する。
スポーツはいろんな感情があるから楽しいのである。
取材・文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)
【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園は通過点です』(新潮社)、『baseballアスリートたちの限界突破』(青志社)がある。ライターの傍ら、音声アプリ「Voicy」のパーソナリティーを務め、YouTubeチャンネルも開設している。
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