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プロ野球

日本ハム9部門ファン投票1位で“球宴ジャック伝説”に新たな1ページ?新庄監督の現役時代の華麗なパフォーマンスをプレイバック!<SLUGGER>

筒居一孝(SLUGGER編集部)

2024.07.05

【日本ハム時代】
▼2004年
 新庄が“お祭り男”の本領を発揮したのは、日本ハムの一員としてオールスターに初出場入したこの年からだ。外野手部門最多得票で選ばれると、前半戦最終戦でのヒーローインタビューで「オールスターMVPは僕のもの」と予言。その言葉通り、球史に残る名場面を演出する。

 第2戦の3回、2死で三塁ランナーに立った新庄は、小笠原道大(日本ハム)の打席で、一瞬の隙をついてホームスチールを敢行。捕手・矢野輝弘(阪神)のタッチよりも一瞬早くヘッドスライディングで本塁へ突入し、オールスター史上初の快挙を決めてみせた。宣言通りに自身2度目の球宴MVPも受賞した新庄は、この年起こった球界再編問題を意識して「これからはパ・リーグです!」とお立ち台で絶叫した。

▼2005年
 2年連続で外野手トップ選出となった新庄は、第2戦のゲーム前に長野オリンピックスタジアムのグラウンドへ登場。胸に「SHINJO」、背ネーム部分に「FIGHTERS」とあしらわれた特別ユニフォームをお披露目し、そのまま試合に出ようとした。
 
 ところが審判団から「規則違反」との指摘が入って目論見は頓挫。「せっかくのお祭りなのに……」とファンが落胆したのもつかの間、8回に代打に立った際には何と黄金のバットで登場。これも規則違反だったが「お祭りだから」と黙認され、大いにファンを沸かせた(結果はセカンドゴロ)。なお、この年の球宴では2試合ともダイヤモンドが埋め込まれた特別仕様のド派手なスパイクで出場していた。

▼2006年
 現役ラストイヤーのオールスターでも、新庄は新庄だった。神宮球場で行われた第1戦は、「ヘリコプターで登場する」というプランこそかなわなかった(国の許可が必要だったが下りなかった)ものの、電光掲示板が付いたベルトを着用し、「NEVER MIND WHATEVER I DO FAN IS MY TREASURE(ほっとけ、オレの人生だ。ファンはオレの宝物!)」というメッセージを流しながら登場。打席にはレインボーに染めたバットまで持参していた。

 ところが、電光掲示板は4回にダイビングキャッチを敢行して破損。レインボーバットも8回に岩瀬仁紀(中日)の直球を打った際に粉砕され、ファンも両軍ナインも大爆笑。新庄はそれでも懲りずに第2戦で新しい電光掲示板付きベルトを使用し、「I ♥ U」とファンにメッセージを贈った。

 今年のオールスターに新庄監督は出場しない。だが、ファイターズナインには、監督の”お祭り男精神”を見習って、地元開催の球宴を大いに盛り上げてほしいものだ。

文●筒居一孝(SLUGGER編集部)

【動画】100万票越えで三塁部門1位。郡司裕也の一発に新庄監督もガッツポーズ!
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