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衝撃を受けた日本開幕戦での大人気ぶり、復活を控えた“二刀流”には一抹の懸念も? 『SHOW-TIME3.0』の著者が見たドジャース2年目の大谷翔平<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2025.05.30

――ピッチングと言えば、大谷のような本格派投手が2度目の右肘靭帯の手術を受け、その後30代に入ってから完全復活した例は過去にほとんどありません。その意味では懸念もあると思いますが……。

「おっしゃる通り、2度の手術から完全復活するというのはかなり難しいです。昨季、チームメイトだったウォーカー・ビューラー(現レッドソックス)も、同じく2度手術を受けた選手です。ドジャースからドラフト1巡目で指名された直後(14年)と、22年8月に2度受けている。このため、15年と23年は全休しています。

 彼は昨年5月に復帰し、7月に30歳になりました。、シーズン全体では、16試合に先発して1勝6敗、防御率5.38といまひとつだったのは否めません。ポストシーズンでこそ好投しましたが、21年はサイ・ヤング賞投票で4位に入るほどの本格派だったことを思えば、手術を受ける前とは別の投手になってしまったと言わざるを得ません。

 2度のトミー・ジョン手術を受けた投手も、ファストボールのスピードは戻るケースは多いようです。スピードよりもむしろ、コマンド――要所要所で厳しいコースへ狙って投げ込む能力に問題が出るケースが多いようです」
 
――そうなると、大谷が手術前に見せていたような支配的な投球は難しくなる、ということでしょうか?

「確かに大谷のスピードボールは素晴らしいですが、彼にはスイーパーやスプリッターもありますからね。4シームのコマンドに問題が出たとしても、代わりにスイーパーやスプリッターで三振を取ればいい。投球のスタイル次第で、今後も活躍できる可能性はあると思います。そこは実際に復帰してみないと分からないですね」

 今季もメジャー最高峰の打棒を見せながら、いよいよ“二刀流”復帰を控える大谷。果たして25年の残りシーズンはどのような話題を提供してくれるのだろうか?

(続く)

取材・構成●SLUGGER編集部

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