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“究極の選択”――大谷とジャッジはどちらが優れているのか? MLBの球団幹部、スカウトが下した答えとは...【後編】<SLUGGER>

マーク・ファインサンド

2025.06.03

「(自分のチームが)年中、大谷と対戦していることもおそらく影響しているのだろうとは思う」とそのスカウトは言った。「だが、決め手となったのは走塁だ。あの足のおかげで、彼と勝負を避けることも難しくなる。というのも、(盗塁することで)四球が二塁打、三塁打に変わってしまうからだ」

  別のナ・リーグ球団のスカウトは守備力を理由にジャッジを選んだが、大谷の方が打者としての総合力はジャッジに勝ると考えている。

 「私に言わせると、ジャッジは三振が多すぎる」とそのスカウトは語った。「それに、大谷ほど超一流の投手を攻略できないだろう。ポストシーズンの成績を見れば一目瞭然だ(編集注:ポストシーズン通算58試合で打率.205、10本塁打、OPS.768)。つまるところ、ここぞという場面で私はジャッジより大谷を打席に立たせたい」

  あるア・リーグ球団のスカウトは次のように語る。「今、この2人と肩を並べるような選手は見当たらない。ボビー・ウィットJr.(ロイヤルズ)、ガナー・ヘンダーソン(オリオールズ)、エリー・デラクルーズ(レッズ)、カイル・タッカー(カブス)なあたりは確かに上り調子だ。だが、チームに与えるインパクトという点で、彼らのうち1人でも大谷やジャッジの域に達するのは難しいだろう」
 
 いずれにしても、この論争は大谷がマウンドに戻ってきた瞬間に事実上、終止符が打たれることになりそうだ。現時点でジャッジをNo.1に推した者の多くもそれを認めている。大谷の投手としての才能はここ100年以上、ひょっとするとこれまで誰も到達したことのない次元に彼を置いているのだ。

「ジャッジは確かに素晴らしいプレーヤーだ。だが、彼に投手が務まるまでは比較にすらならない」と某ナ・リーグ球団の幹部は語った。「大谷がマウンドに戻ってくるまでは、ジャッジをNo.1選手に推す声が出るのも理解できるし、自分でもそう思わないこともない。だが、ショーヘイが投手としてカムバックした瞬間にこの論争は終わりだ。彼1人で2人のオールスター選手がいるようなものだ。それ以上に優れた選手なんていると思うかい?」

『SLUGGER』2025年7月号の記事を転載

著者プロフィール:マーク・ファインサンド。MLB.comのエグゼクティブ・レポーター。MLBネットワークのインサイダーも務める。過去には『ニューヨーク・デイリーニューズ』紙でヤンキースのビートライターとして活躍した。X ID: @Feinsand

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