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プロ野球

【今週のパ・リーグ展望】正念場の楽天は首位ソフトバンクとの「絶対に負けられない」3連戦

氏原英明

2020.09.29

●ソフトバンク-日本ハム(PayPayドーム)
【予想先発】
2日(金)ムーア-杉浦稔大
3日(土)東浜巨-有原航平
4日(日)石川柊太-金子弌大

 首位・ソフトバンクは今後、週末のゲームをどう戦うかがポイントになる。来週はロッテ戦、その次は楽天戦を控えるなど週末に重要な試合が続く。その意味でも、この日本ハム戦は意外に重要なシリーズとなる。

 初戦先発予定はムーア。8月29日の一軍復帰以降、5試合続けて自責点2以下と安定感を発揮している。先週のロッテ戦も、失策がらみで6失点したものの8回途中まで投げた。パ・リーグは左の好打者が多いだけに、終盤戦のキーマンとなりそうだ。東浜も復帰後3連勝と好調。日曜日は石川が上がってきそうだ。

 一方、日本ハムは先発予想が難しい。マルティネスは抹消されたばかりで、杉浦やルーキーの河野竜生が昇格するかもしれない。2戦目の有原は、ソフトバンク戦は今季3戦3敗ながら防御率は2.74と内容が悪いわけではない。「4度目の正直」で勝ち星を手に入れたいところだ。
 
●オリックス-楽天(京セラドーム)
2日(金)山岡泰輔-塩見貴洋
3日(土)増井浩俊-石橋良太
4日(日)宮城大弥-岸孝之

 楽天は最下位・オリックスに6勝8敗1分と負け越し中。しかも、9月に限れば得点(87)、防御率(4.56)ともリーグワーストと苦しい戦いが続く。だが、CS圏内を死守するためにもこのカードは勝ち越したい。

 初戦先発は塩見が務めるだろう。前回登板からカード頭に回ったが、投手陣の順列からすれば当然かもしれない。意気に感じて投げてほしい。3戦目は岸が一軍再登録か。今季はここまで5先発で防御率7点台と不振を極めているが、何とか意地を見せたい。

 一方のオリックスは、前週登板したアルバースと山崎福也が登録抹消。土曜日は増井と予想したが、日曜日は若手投手が抜擢される可能性も十分ある。そのうちの一人として挙げられるのが、ドラフト1位ルーキーの宮城大弥だ。ファームでは11試合で5勝2敗、防御率は2.90と好成績を残している。同じ高卒ドラフト1位投手の佐々木朗希(ロッテ)、奥川恭伸(ヤクルト)より先に一軍デビューなるか注目したい。

取材・文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)

【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園という病』(新潮社)、『メジャーをかなえた雄星ノート』(文藝春秋社)では監修を務めた。

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