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プロ野球

「銀行マン」たちが都市対抗で演じた野球ドラマ。四国銀行の『倍返し』作戦が動き出した

大友良行

2021.01.24

 今大会の結果を、中川毅監督は、どう見たのだろうか。

「ベスト8は、私たちにとってはとんでもない想定外の結果でした。1勝17敗と、どことやってもなかなか勝てなかったですが、絶対エースの菊池で試合がつくれ、ロースコアの対戦ができました。勉強になりました。次に活かせます」

 快進撃を見せた四国銀行だが、準々決勝のNTT東日本に0対8の大敗を喫したことで次の目標もできた。「これでは勝てない。結局ベスト8止まりで全国の壁の厚さを再確認しました」と指揮官は語り、次のように続けた。
 
「今までは、NTTさんにはコールドに近い大差で負けていますが、今度対戦したら、競ったゲームをしたい。選手は全国レベルをそれぞれが知ったので、自分に何が足りないかもわかったはずです。反省点をクリアしていけば、と思います。今年はゼロからのスタートになります。そこで今年のスローガンを掲げました。『準備はいいか――、信念と覚悟を持って!』です」

 今季、改めて日本選手権と都市対抗という社会人2大大会への出場を目指す四国銀行。そこでNTT東日本と対戦する可能性もある。四国銀行としても、負け続けるわけにはいかないだろう。年明け早々、強敵に立ち向かう銀行員チームのリベンジ『倍返し』作戦が動き出した。

取材・文●大友良行
【著者プロフィール】  おおとも・よしゆき/元大手新聞社の報道写真記者。事件事故取材の傍らメジャーリーグやサッカーW杯などの欧州サッカーを取材。現在は、全国の大学野球、春夏の甲子園をはじめとする高校野球、都市対抗を中心に社会人野球などを深く取材している。著書に「野球監督の仕事(共著・成美堂出版)」、「CMタイムの逆襲(東急エージェンシー)」などがある。

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