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ロン毛バッサリ、覚悟を感じる発言の数々… 防御率1.47、西武・今井達也に漂う“エースの矜持”

氏原英明

2024.05.17

 掴んだものの大きさがメンタルを支えているのか。メンタルが充実しているからスキルが生きるというのはよく聞く話だが、今井の場合、逆なのかもしれない。

 そんなことを問うと、今井はかぶりを振った。今季の好調を象徴するような確信のある言葉だった。

「僕は技術よりもまずフィジカル面。筋力だったり、そういうところが一番最初にまず来ないといけないと思っています。自主トレで学んだことがありますので、何が合っていて、何が合ってないのか、自分はこういう体だから、もっとこう動かさないといけない。そういう合うものと合わないもの白黒をはっきりつけて、練習できていますし、合うもの合わないものの判断っていうのはできてるんで、合ってるものをとことん突き詰められるので自信を持って練習できる。一番はフィジカル面じゃないですか」
 
 一つひとつの言葉に重みが増している。それはおそらく、ボールの重み、一球の重みへとつながっているのだろう。それがエースというものだ。

 涌井秀章(中日)、岸孝之、菊池雄星らかつてのエースを捕手として支えてきた炭谷銀仁朗がこう話している。

「エースになる投手はただ抑えるだけじゃダメなんですよね。1球を投げる意味とか、場面とかでどういう気持ちで投げるとかが大事だと思う」。

 防御率1.47の支配的なピッチングはエースとしての矜持とともに、今井達也が築き上げてきた証のような気がする。

取材・文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)

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