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デュラント放出時の“メインターゲット”をサンズのオーナーが明かす「まさに欲しいと思える選手」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2025.10.13

デュラントのトレード時、メインターゲットがブルックスであったことをイシュビアオーナーが明かした。(C)Getty Images

 昨季のフェニックス・サンズは、ウエスタン・カンファレンス11位の36勝46敗(勝率43.9%)。プレーオフ連続出場が4シーズンで途切れたチームは今オフ、マイク・ブーデンホルザーHC(ヘッドコーチ)を1年で解任し、新指揮官としてジョーダン・オットを招聘した。

 今夏のトレードとFA(フリーエージェント)戦線でケビン・デュラント(現ヒューストン・ロケッツ)、ブラッドリー・ビール(現ロサンゼルス・クリッパーズ)、タイアス・ジョーンズ(現オーランド・マジック)らが退団した一方、デビン・ブッカーと超高額な延長契約を締結。昨季ロケッツで主力を務めたディロン・ブルックスとジェイレン・グリーン、ビッグマンのマーク・ウィリアムズらを獲得し、仕切り直しを図っている。

 デュラント、ビールとビッグネームが去ったことで、今季の下馬評は低いことは否めない。ただ、ブッカー、グリーン、ライアン・ダン、ブルックス、ウィリアムズで形成される先発陣は決して悪くなく、チームがまとまればサプライズを起こす可能性を秘めている。

 オーナーのマット・イシュビアは、リーグ有数の"3&D"で知られるブルックスの獲得が、デュラントが絡んだ大型トレードにおけるターゲットだったと先日明かしていた。
 
「我々はケビン・デュラントのトレードを成立させた。ディロンがターゲットだったんだ。ディロンはまさに私たちがこのチームに欲しいと思えるタイプの選手なんだ。明確に言えば、ディフェンス志向かつタフで、チームメイトたちを守る。そんなディロン・ブルックスのプレーすべてが大好きでね」

 201㎝・102㎏のブルックスは、これまでメンフィス・グリズリーズとロケッツでプレーしてきたウイング。オールディフェンシブチーム入りこそ2022-23シーズンの2ndチームのみだが、ペリメーターとポストの両方でマッチアップ相手の自由を制限させて苦しめることができる。

 しかも昨季は3ポイント成功率39.7%と平均成功数2.5本でいずれもキャリアハイを更新。今年1月27日のボストン・セルティックス戦では自己最高の10本を放り込み、計36得点の大暴れを見せた。

 今後、サンズは現地時間14日(日本時間15日、日付は以下同)にロサンゼルス・レイカーズとのプレシーズン最終戦をこなし、22日のサクラメント・キングス戦でレギュラーシーズンが開幕。ブッカーとグリーンが得点源を務めるチームで、ブルックスが攻守両面で彼らを補完できれば、新体制のサンズで重要な軸ができるのではないだろうか。

文●秋山裕之(フリーライター)

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