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NBA

名将ジャクソンが提唱した“40-20”優勝の法則に今季該当は3チーム。ウェイドはピストンズとスパーズを支持<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2026.03.01

ウェイドは今季の優勝候補に、カニングハム(左)率いるピストンズと、ウェンバンヤマ(右)擁するスパーズを挙げた。(C)Getty Images

ウェイドは今季の優勝候補に、カニングハム(左)率いるピストンズと、ウェンバンヤマ(右)擁するスパーズを挙げた。(C)Getty Images

 シカゴ・ブルズとロサンゼルス・レイカーズで指揮を執り、3度の3連覇を含む計11度のリーグ制覇を成し遂げた名将フィル・ジャクソンHC(ヘッドコーチ)は、2008年に優勝候補の基準に“40-20ルール”を掲げていた。

 これはレギュラーシーズンで20敗を喫する前に40勝をあげたチームを“真の優勝候補”とするもの。3ポイントが導入された1979-80シーズン以降、NBAを制した46チームのうち、実に41チームがこれに該当していた。

 例外は、1994-95シーズンのヒューストン・ロケッツ、1998-99シーズンのサンアントニオ・スパーズ、2003-04シーズンのデトロイト・ピストンズ、2005-06シーズンのマイアミ・ヒートのみ。そのうち、1998-99シーズンはロックアウトのため50試合の短縮日程だったため、事実上の例外はわずか3チームと、高い再現性を誇っている。

 この法則を今季に当てはめると、該当するのは3チーム。現地時間2月27日(日本時間28日)を終えて、イースタン・カンファレンスでは首位の44勝14敗(勝率75.9%)を誇るピストンズ。ウエスタン・カンファレンスでは、46勝15敗(勝率75.4%)で1位のオクラホマシティ・サンダーと、2位の43勝16敗(勝率72.9%)を残すスパーズになる。

 26日に公開されたポッドキャスト番組『The Zach Lowe Show』で、ホストのザック・ロウ記者は、ゲスト出演したドゥエイン・ウェイド(元ヒートほか)と今季のファイナル対戦カードについて語り合った。

「シーズン開幕戦で、サンダー対(ニューヨーク)ニックスの予想だった。私は自分の予想に忠実だから、この予想はそのままにしておくけど、ニックスに関してはもう良い予感がしない。君はどう?」(ロウ)
 
 すると、2005-06シーズンの球団初優勝の立役者となり、2012、13年には2連覇も経験したヒートの英雄はこう話していた。

「今日の段階で、僕なら2027年か2028年までに準備が整っている2チームを挙げるかな。そして、彼らにチャンスを与えるよ。ピストンズかスパーズだね。スパーズは何度か観たんだ。準備が整っていないと感じても、時折彼らは実に見事なプレーをしている。あのチームのロスターや選手たちを見たら、『正当なマッチアップになれば、彼らを倒すのは難しい』と思うはずさ」

 今季勝率7割を超えているのはピストンズ、サンダー、スパーズの3チームだが、王者サンダーは主力の相次ぐケガで、なかなかベストメンバーが揃わない状況にある。

 その点、ピストンズはケイド・カニングハム、ジェイレン・デューレン、アサー・トンプソンなど主力が健康体を維持。スパーズはヴィクター・ウェンバンヤマやステフォン・キャッスルらを擁して勝ち続けており、この若き2チームが頂上決戦で激突する可能性もゼロではない。

 もちろん、シーズン終盤に調子を上げて勢いに乗り、プレーオフでも勝ち上がるチームが出てくることも考えられる。

 なお、2024年の覇者ボストン・セルティックスは、25日のデンバー・ナゲッツ戦に敗れ、今季20敗に達したが、39勝20敗(勝率66.1%)でイースト2位を堅持している。

 ちなみに、ジャクソンが挙げた法則で例外となった1994-95シーズンのロケッツ、2003-04シーズンのピストンズは、シーズン中に前者がクライド・ドレクスラー、後者がラシード・ウォーレスという実力者を加え、頂点まで駆け上がった。

 今季のセルティックスは、デッドラインで元オールスタービッグマンのニコラ・ヴュチェビッチを獲得している。さらに、アキレス腱断裂のため開幕から欠場中のジェイソン・テイタムが復帰する可能性も残されており、“40-20ルール”を覆す存在となるかもしれない。

文●秋山裕之(フリーライター)

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