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NBA

“変化を恐れないNBA”がサマーリーグでふたつの新ルールを試験導入。“チップ内蔵ボール”はサッカーW杯で大論争を巻き起こしたが…<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2026.07.06

河村が昨季プレーしたGリーグでは、“フリースロー1本ルール”がすでに導入されていた。(C)Getty Images

河村が昨季プレーしたGリーグでは、“フリースロー1本ルール”がすでに導入されていた。(C)Getty Images

 この夏のサマーリーグで、NBAは新たなふたつのルールを試験的に導入することになった。

 ひとつはフリースロー1本ルール。これは、試合時間の短縮や、ゲームの流れをよくすることを目的としたもので、Gリーグではすでに2019-20シーズンから導入されている。

 このルールでは、個人・チームのファウルによらず与えられるフリースローは1本のみで、この1本を決めることができれば、2ポイントシュートに対するファウルなら2点、3ポイントシュートに対するファウルなら3点が認められる。つまり“0”か“フル”か、ということだ。

 ただし例外があって、第4クォーター残り2分以降と延長戦は、従来通りの2本または3本打つ方式に戻される。

 試合終盤には、ファウルして相手にフリースローを打たせることでポゼッション奪回を目論む、いわゆる“ファウルゲーム”が戦術的に行なわれることが多い。この新ルールだと、1本外せば0点になるため逆転のチャンスが増えたり、駆け引きの仕方に違いが生じるため、通常の方式に戻されるということだ。また、バスケットカウント時のボーナススローも従来通りである。
 
 Gリーグに導入する際は「フリースロー中に選手が休めなくなる」といった課題が挙がったようだが、それはローテーションなどで補えるという結論に至り、その点では特に問題視されていない模様。

 ただ、NBAのデータでは、選手は1本目より2本目、2本目より3本目の方が成功率が高いことが検証されていて、Gリーグへの導入を議論していた時点での過去20年間のデータによると、1本目の成功率は73.3%であるのに対し、2本目は78.0%、3本目は85.7%と徐々に上がっている。

 1本のみの勝負となれば、リーグ全体としてフリースロー成功率は変わってくるだろうし、ファウル狙いのやや強引なペネトレーションでフリースローからスコアを荒稼ぎする、といった戦略にも変化が生じるだろう。

 実際にGリーグでは「フリースローの駆け引きや緊張感が失われる」という反対意見が出ているようだが、テンポが良くなる点について賛成する声もあり、導入意向は現在まで続いている。2時間以下を目標に、ゲーム時間短縮を目指しているNBAにとっては、今回のサマーリーグでの試験的導入での感触で、実施するかを検討することになる。
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