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シャックが衝撃発言!ネッツと対戦した2002年ファイナルを「退屈だった」と言い切ったワケとは?

ダンクシュート編集部

2020.03.26

それまで多くのスター選手と対峙してきたシャックにとって、2002年のファイナルでマッチアップしたマッカラー(左)は張り合いがなかったようだ。(C)Getty Images

 現在『TNT』でNBAアナリストを務めている"シャック"ことシャキール・オニール。2011年に現役を引退し、2016年にバスケットボール殿堂入りを果たした名レジェンドは、現役時代、216cm・147kgの恵まれた体格を生かしたパワープレーと長身離れした身体能力を武器にリーグを席巻。19年間のキャリアで平均23.7点、10.9リバウンド、2.3ブロックをあげ、ロサンゼルス・レイカーズで3回、マイアミ・ヒートで1回の優勝を経験した。

 1992年のドラフト1位でオーランド・マジックに指名されたシャックは、十八番のパワーダンク(通称シャック・アタック)でゴールを破壊するなど、鮮烈なデビューを飾った。

 1996年にレイカーズに移籍すると自慢の支配力に磨きをかけ、2000年にシーズンMVPを獲得。同年からチームを3連覇に導き、3年連続でファイナルMVPに輝いている。

 2000年代前半のシャックはまさにアンストッパブルで、毎試合20得点は朝飯前。あまりに圧倒的な力を持つことから、相手チームは彼にわざとファウルを仕掛けて苦手なフリースロー(キャリア通算52.7%)を打たせる"ハック・ア・シャック"という戦法を採るほどだった。

 そんな最強センターは『heavy.com』のインタビューにて、ニュージャージー(現ブルックリン)・ネッツと対戦した2002年のファイナルは「退屈だった」と衝撃発言。
 
 このシーズンのネッツは、開幕前に加入したジェイソン・キッドを中心にカンファレンストップの52勝をマーク。平均20点をあげるスコアラーは不在も、プレーメーカーのキッドが身体能力の高いフォワードのケニョン・マーティンや多彩な攻撃スキルを持つキース・ヴァンホーン、シューターのケリー・キトルズ、機動力のあるビッグマンのトッド・マッカラーらの能力をフルに引き出し、ファイナルに駒を進めた。

 しかし――。

 シャックは頂上決戦でイーストの王者をいとも簡単に攻略。平均36.3点、12.3リバウンド、3.8アシスト、2.8ブロックというモンスタースタッツを叩き出し、チームは無傷の4連勝でネッツを片づけた。

 レイカーズの大黒柱は退屈と思ったのと同時に、「(マッチアップ相手の)トッド・マッカラーが私を止められると思うのか?」と憤りを感じたそうだ。

 というのも2000年のファイナルで対戦したインディアナ・ペイサーズにはリック・スミッツ、翌年のフィラデルフィア・セブンティシクサーズにはディケンベ・ムトンボというオールスターセンターがいた。シャックは彼らをオフェンスでは圧倒した一方で、ディフェンスで手こずる場面も見られた。

 さらにシャックはセンター全盛の1990年代にアキーム・オラジュワン(ヒューストン・ロケッツ)やパトリック・ユーイング(ニューヨーク・ニックス)など、当時リーグを支配していたビッグマンともマッチアップしている。

 過去に自身と同等、もしくはそれ以上の力を持った選手と何度も対戦してきた百戦錬磨のスーパースターにとって、目立った実績のない格下のマッカラーは倒して当然の相手。本人が「退屈」と感じたのも致し方ないだろう。

構成●ダンクシュート編集部

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