NBA

名門を復活に導けるか?元サンダーのビリー・ドノバンがブルズの新HCに就任

ダンクシュート編集部

2020.09.23

サンダー時代はチームを5年連続でプレーオフに導いたドノバン。55歳の指揮官は低迷するブルズをどう立て直すか注目が集まる。(C)Getty Images

 9月22日(日本時間23日)、シカゴ・ブルズが昨季までオクラホマシティ・サンダーで指揮を執ったビリー・ドノバンのヘッドコーチ(HC)就任を発表した。

 現在55歳のドノバンは1996年から2015年までNCAAのフロリダ大でHCを務め、2006、07年には優勝を経験。NBAでは2015年にサンダーのHCに就任。1年目からチームをカンファレンス決勝に導き、5年間で243勝157敗(勝率60.8%)、プレーオフでは18勝23敗(43.9%)の成績を残している。

 ブルズは1990年代にマイケル・ジョーダンとスコッティ・ピッペンを中心に、2度の3連覇を果たしたNBA屈指の名門。その後、長い低迷期を経て2011年にデリック・ローズやジョアキム・ノアを中心にカンファレンス決勝まで駒を進めたものの、優勝には手が届かなかった。

 近年チームは再び下位に低迷し、過去3シーズンは勝率5割以下。今季は開幕前にサディアス・ヤングやトーマス・サトランスキーといったベテランを補強したことで復活が期待された。しかし、前HC(ジム・ボイレン)の起用法に選手が不満を訴えるなどまとまりに欠け、22勝43敗(33.8%)でカンファレンス11位に沈んだ。
 
 それでも現ロースターには、今季リーグ11位の平均25.5点をマークしたエースのザック・ラビーンを筆頭に、得点力に秀でた新人ガードのコビー・ホワイト、シュート力の高いパワーフォワードのラウリー・マルッカネン、リバウンドに強さを発揮するセンターのウェンデル・カーターjr.等、各ポジションに伸びしろのあるタレントが揃っている。

 ドノバンはカレッジ出身のHCらしく選手の育成に定評があるだけに、若手の多いブルズには適したコーチと言えるだろう。

 今季は前評判の低かったサンダーをプレーオフに導き、最優秀HCの投票ではニック・ナース(トロント・ラプターズ)、マイク・ブーデンホルザー(ミルウォーキー・バックス)に次ぐ3位の票数を集め、評価を上げたドノバン。

 NBAで再建球団を率いるのは初の経験となるが、新天地ブルズは無限の可能性を秘めたチームだ。55歳の指揮官は低迷する名門をどう立て直すのか、その手腕に注目したい。

構成●ダンクシュート編集部

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