NBA

ヒートのオリニクが初の大舞台について言及「僕にとって優勝する最後のチャンスかもしれないから…」

秋山裕之

2020.10.07

オリニクはファイナル3試合でチーム3位の平均15.0点をマーク。第3戦ではベンチから17得点をあげ、ヒートの初勝利に大きく貢献した。(C)Getty Images

 10月6日(日本時間7日、日付は以下同)、ロサンゼルス・レイカーズとマイアミ・ヒートのNBAファイナル第4戦が行なわれた。試合は終盤まで接戦が展開されるなか、レイカーズが102-96で競り勝ち、通算17度目の優勝へ王手をかけた。

 後がなくなったヒートはオールスタービッグマンのバム・アデバヨが首の痛みから3試合ぶりに戦列復帰。ファウルトラブルに見舞われたものの、15得点、7リバウンドをあげたほか、ジミー・バトラーが22得点、10リバウンド、9アシスト、3スティール、タイラー・ヒロが21得点、7リバウンド、3アシスト、ダンカン・ロビンソンが17得点、3アシスト、ジェイ・クラウダーが8得点、7リバウンドをあげた。

 ここからはゴンザガ大出身で、八村塁(ワシントン・ウィザーズ)の先輩にあたる、ヒート加入3年目のケリー・オリニクについて触れていきたい。

 211㎝・108㎏のビッグマンはファイナル第3戦終了時点で平均15.0点、7.0リバウンド、2.3アシスト、フィールドゴール50.0%、3ポイント42.9%、フリースロー81.8%とベンチから上々の成績を記録。アデバヨが2試合連続で欠場した第3戦では、3本の3ポイント成功を含む17得点、7リバウンド、2スティールを叩き出し勝利に貢献している。

 現在29歳のオリニクは自身初の大舞台についてこう話していた。
 
「簡単に進むことなんて決してない。なんだか変な感じだけど、ウソを言うつもりはない。(シリーズは)簡単なものじゃないんだ。もしかしたら、僕にとってこれが優勝する最後のチャンスになるかもしれない。だからこそ、ハードワークすることで打ち勝つことができると信じて、常に準備を怠らないようにしなきゃいけないんだ」

「KO(オリニク)とマイヤーズ(レナード)は素晴らしいプロだ。彼らは何度も犠牲を払ってきてくれたし、彼らは異なる点でこのチームに大きく貢献してくれている」

 ヘッドコーチのエリック・スポールストラも控えビッグマンのオリニクとレナードの働きを称賛しており、ヒートというチームを形成するうえで重要な選手であることを強調していた。

 今季終了後、ヒートはゴラン・ドラギッチ、ソロモン・ヒル、ジェイ・クラウダー、レナード、ユドニス・ハズレム、デリック・ジョーンズJr.が制限なしのフリーエージェント(完全FA)になるほか、オリニクは来季の契約がプレーヤーオプションとなる。

 ただオリニクは自身の去就について「まったく話していない。僕は今ここにいる。チャンピオシップを勝ち取ることだけにフォーカスしているんだ」と話していた。

 レイカーズに王手をかけられ、追い込まれたヒートは9日の第5戦で勝利し、シリーズを長引かせることができるか。ベンチから得点力をもたらすオリニクの働きも、勝利するための鍵のひとつと言っていいはずだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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