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NBA

ウィザーズのビールがレイカーズ移籍を否定「俺は忠誠心のある男でね。ここにいたいんだ」

秋山裕之

2020.10.19

キャリア8年目のビールは、キャリアハイとなる平均30.5点を挙げた。(C)Getty Images

キャリア8年目のビールは、キャリアハイとなる平均30.5点を挙げた。(C)Getty Images

 9月30日(日本時間10月1日、日付は以下同)、ワシントン・ウィザーズのスターガード、ブラッドリー・ビールがロサンゼルスのヴェニス近くにある家を購入したと『Dirt』が報じた。

 そこで複数の現地メディアが「(ロサンゼルス)レイカーズへのトレードを希望か?」と報道。27歳のビールはピック&ロールやトランジションから高精度なショットでリングを射抜くだけでなく、セットオフェンスでキャッチ&シュートからも得点可能。プレーメークをしつつ、オフボールからでも高得点を奪うことが可能なリーグ有数のスコアリングガードだ。

 今季のレイカーズはレブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビスという超強力デュオを中心に、10年ぶり17度目の優勝を飾った。仮にこの2人に次ぐ3番手のスターとしてビールが加入すれば、一躍リーグ最高級の“ビッグ3”が誕生することとなる。

 もっとも、ビールがレイカーズへ移籍し、パープル&ゴールドのユニフォームに袖を通す可能性はきわめて低い。10月16日にポッドキャスト番組「On the Road with Buck & Phil podcast」に出演した際、ビールはウィザーズへの思いをこう語っている。

「俺は忠誠心のある男でね。ここにいたいんだ。延長契約もしたしね。もしひとつのチームでキャリアを終えることができたらどう思う? 今のリーグではなかなか目にすることができないだろ?」
 
 昨秋にウィザーズと2年約7200万ドル(約75億6000万円)という超高額な延長契約にサインしたビールは、2021-22シーズンまで契約下にいる(22-23シーズンの契約はプレーヤーオプション)。

 キャリア8年目となった今季は、相棒のジョン・ウォールが全休するなか、いずれもキャリアハイとなる平均30.5点、6.1アシストを残してチームを牽引。ケガのためシーディングゲーム(順位決定戦)こそ不参加だったものの、平均得点でリーグ2位という素晴らしい成績を残した。

 来季のウィザーズはウォールの戦列復帰が期待でき、ビールに加えて八村塁やトーマス・ブライアント、トロイ・ブラウンJr.といった若手がブレンドされることで、プレーオフ進出も見込める布陣が揃う。

 そこでビールが望んでいるのは、リーグの実力者をワシントンD.C.に呼び込むことだという。

「そうなったら間違いなく最高だろうね。俺の究極のゴールは勝利すること。このチームは俺たちが勝利できる場所であり、勝つために誰かを呼ぶことができると思っている。でも今はそれが正しいことなのか、フロアで証明しなきゃいけない」

 ウィザーズは今年のドラフトで1巡目全体9位指名権を保持しており、即戦力のルーキーを加えるチャンスがある。その一方で、ダービス・ベルターンスやシャバズ・ネイピアーといったフリーエージェント(FA)選手が複数いるため、来季以降に向けてチームに必要不可欠な選手を見極めて再契約を結ぶことが求められる。

 はたして、来季ウィザーズはウォールとビールを中心に、FA選手たちがプレーしたいと思える魅力的なチームへと変貌を遂げることができるのか。来季に向けた戦力補強の行方に注目していきたい。

文●秋山裕之(フリーライター)

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