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渡邊雄太は再び出番を掴めるか?地元記者はオフェンスに注文「大幅な向上が必要だ」

THE DIGEST編集部

2021.03.22

敵地でのキャバリアーズ戦でベンチ入りしたが、2試合連続で出場機会がなかった渡邊。(C)Getty Images

 トロント・ラプターズに所属する渡邊雄太の、ベンチを温める日々が続いている。

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 現地時間3月21日に行なわれたクリーブランド・キャバリアーズとの対戦でも渡邊の出場機会はなく、これで2試合連続で出場なしに終わった。チームの連敗は8に達し、個人としてもチームとしても苦しい時期が続く。

 渡邊は今季加入したラプターズで、1月に入ってから徐々に出場時間を伸ばしていき、2月にかけてはローテーションの一員として順調に出番を掴んでいた。しかし、2月下旬に3試合連続で出場なしが続くと、今月に入ってからは8試合で45分間の出場にとどまっている。

 渡邊のこうした状況は、現地でも注目を集めているようだ。ラプターズに詳しいライターのマイク・ルシアーノ氏は、スポーツ専門サイト『FANSIDED』に、ラプターズの選手起用を考察する記事を投稿。渡邊についても大きく取り上げている。

 同氏は渡邊のこれまでのパフォーマンスについて、守備面での貢献を高評価。しかし一方で、攻撃面、特にゴール前でのプレーに課題があると指摘した。今季の渡邊は、ここまでで1試合平均2.5点、0.5アシスト、3.0リバウンド、0.4スティール、0.5ブロックを記録している。成功率37.1%の3ポイントは「まずまず」としつつ、同氏が問題視しているのが、31.3%と低迷するフィールドゴール成功率だ。
 
「ワタナベはファンの人気者だ。日本のセンセーションは、ディフェンス面の頑張りとシュートブロックの能力、継続的な努力でラプターズファンに慕われている。しかし残念ながら、ワタナベの攻撃面の成長速度は遅すぎる」

 記事では、今後の見通しも示されている。同氏は、ポジション争いには渡邊の割って入る余地があり、OG・アヌノビーのバックアッパーの座を再び掴む可能性もあると見ている。ただしその成否は、やはり攻撃面の出来にかかっているという。

「アヌノビーの埋め合わせをするにはポール・ワトソンはサイズ不足で、アーロン・ベインズは機動力に欠けているため、ワタナベはローテーションをもう一度勝ち取るかもしれない。彼はオフェンスをかなり大幅に向上させる必要がある。もしできなければ、ユウタはベンチで埃を集めることになるだろう」

 現状の序列を覆すには、攻撃面の課題を克服し、かなりのアピールを成功させることが必要なようだ。今季も2WAY契約から本契約獲得を目指す渡邊だが、今後のNBAキャリアを考えても、ここから巻き返せるかどうかが重要な分かれ道になる。正念場での奮起に期待したい。

構成●THE DIGEST編集部
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