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スロベニアの神童ドンチッチの課題はメンタル面?“ご意見番”が忠告「喚くのはやめなければ…」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2021.05.05

攻守で弱点の少ないドンチッチだが、今季はテクニカルファウル数でリーグ2位。あとひとつ取られると、1試合の出場停止処分が下される。(C)Getty Images

 ダラス・マーベリックスのルカ・ドンチッチは、名手オスカー・ロバートソンに次ぐ史上2番目の若さで通算35回目のトリブルダブルを達成するなど、スロベニアが生んだ神童としてNBA史にその名を刻んでいる。

 一方で、ヒートアップしやすい性格なのが課題とされており、"ご意見番"として活躍するケンドリック・パーキンスは「喚くのはやめなければならない」と物申している。

 2018年のドラフト3位でアトランタ・ホークスに指名されたドンチッチは、トレイ・ヤングとのトレードでマブズに入団。ルーキーイヤーに平均21.2点、7.8リバウンド、6.0アシストで新人王に輝くと、2年目の2019-20シーズンにはトリプルダブルを連発。平均28.8点、9.4リバウンド、8.8アシストという目覚ましい活躍でオールスター初出場も果たした。

 今季もここまで58試合に出場し、平均28.6点、8.0リバウンド、8.9アシストをマーク。5月1日(日本時間2日)のワシントン・ウィザーズ戦では、31得点、12リバウンド、20アシストを叩き出し、史上4人目となる30得点、20アシスト以上でのトリプルダブルを達成した。

 しかし、今季はテクニカルファウルの多さも目立っている。翌2日(同3日)のサクラメント・キングス戦では第4クォーター残り31.8秒、テクニカルを2回立て続けに受けて退場。その総数はドワイト・ハワード(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)と並ぶリーグ最多の16回にのぼる。NBAでは累計16回で1試合の出場停止処分だが、4月2日(同3日)のニューヨーク・ニックス戦のひとつは取り消されており、現状では"リーチ"の状況となっている。
 
 キングス戦では、オフィシャルに不適切な言葉を浴びせたとして最初のテクニカル、2つ目はオフィシャルにボールを渡さず、フラストレーションを吐き出すように投げたからだと、レフェリーを務めたロドニー・モットはレポートを出したとされる。

 リック・カーライル・ヘッドコーチは、自身もテクニカル2回で退場となったため、「私は今日、悪い模範となってしまった。試合後、私もチームに謝罪した」とドンチッチを擁護したが、2008年にボストン・セルティックスで優勝を果たし、現在は"辛口解説者"として人気を博すパーキンスは自身のツイッターでこのように綴った。

「ルカが退場した。フィジカルな戦いになった時、喚くのはやめなければいけない。ルカのような状況の選手はリーグにたくさんいる。神よ、アメリカを祝福したまえ」

 この投稿に対しては、ファンから「ルカはレブロン(ジェームズ)よりも喚いてひどい」といった声が上がっている。

 20年1月のロサンゼルス・レイカーズ戦では、フリースローを外した自分を戒めるようにユニフォームの胸元を力任せに引き裂くなど、"瞬間湯沸かし器"と化す癖を持つドンチッチ。まだ22歳とはいえ、NBAでスーパースターとして名を刻むためには、メンタル面での成熟も今後求められることになりそうだ。

構成●ダンクシュート編集部

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