フィラデルフィア・セブンティシクサーズのオールスターガード、ベン・シモンズがチームへトレード志願したと報じられてから約2週間が経過した。だが、その間にトレードに関する進展はほぼなく、シモンズは9月28日(現地時間)からスタートするトレーニングキャンプにも顔を出さないと予想されている。
211cmのサイズを持つ大型ポイントガードは、2018年の新人王を皮切りに、3年連続でオールスター、2年連続でオールディフェンシブ1stチーム選出と実績は十分。しかし現代バスケットボールに不可欠なシュート力の欠如が尾を引き、現在はすっかり評価を落としている。
特に昨プレーオフでは苦手なフリースローを意図的に打たせる“ハック戦術”にはまってしまい、成功率34.2%という屈辱的な結果で戦犯に挙げられた。
シモンズはまだ25歳と若いものの、今季を含めた4シーズンで約1億4700万ドル(約160億2300万円)という超巨額契約が残っていることもトレードの足かせとなっている。
そんななか、2018年を最後にNBAから離れ、3オン3のプロリーグ「BIG3」で活躍するジョー・ジョンソン(元アトランタ・ホークスほか)が『TMZ Sports』でシモンズについて言及。「全ては自信がないことだ」と不振の原因を分析した。
「正直なところ、俺はそれ(自信の欠如)が間違いではないと見ている。皆は彼がピックアップゲームでジャンパーやフェイダウェイ、スリーを打っているのを見てきたはずだ。そう、我々は彼ができることを知っている」
オフシーズン恒例とも言えるのだが、シモンズはトレーナーとのワークアウトやピックアップゲームで、NBAの試合ではほとんど見せないジャンパーや3ポイントを沈めている。
NBAで同様のパフォーマンスを見せられるか。それがシモンズ復調のカギとなるだけでなく、チームにとっても大きなプラスとなるのは間違いない。ジョンソンはこうも読み解いている。
「彼はピックアップゲームの時と同じ自信をNBAの試合に持ち込むだけ。それが大事なんだ。誰だって失敗することはあるし、決めることもある。そこでミスしたことを気にかけないことだね。彼は打ち続けなきゃいけないんだ」
そう話したジョンソンは、屈強な肉体と豊富なスキルを持ち、全盛期には憎たらしいほどの勝負強さでクラッチショットを連発。無類の1オン1の強さから“アイソ・ジョー”(アイソ=アイソレーション。特定の選手に攻めさせるためスペースを与える戦術)の異名がつけられた達人だ。そんなジョンソンいわく、常に自信を持ち続けることが最も重要だというわけだ。
プレーオフという王座をかけた舞台では、相手の弱みを徹底的に突くのは当然。昨季のプレーオフで相手チームが仕掛けた罠を乗り越えることができなかったシモンズには、まだリベンジする時間は残されている。自信を取り戻し、再び躍動する姿を待ちたいところだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
211cmのサイズを持つ大型ポイントガードは、2018年の新人王を皮切りに、3年連続でオールスター、2年連続でオールディフェンシブ1stチーム選出と実績は十分。しかし現代バスケットボールに不可欠なシュート力の欠如が尾を引き、現在はすっかり評価を落としている。
特に昨プレーオフでは苦手なフリースローを意図的に打たせる“ハック戦術”にはまってしまい、成功率34.2%という屈辱的な結果で戦犯に挙げられた。
シモンズはまだ25歳と若いものの、今季を含めた4シーズンで約1億4700万ドル(約160億2300万円)という超巨額契約が残っていることもトレードの足かせとなっている。
そんななか、2018年を最後にNBAから離れ、3オン3のプロリーグ「BIG3」で活躍するジョー・ジョンソン(元アトランタ・ホークスほか)が『TMZ Sports』でシモンズについて言及。「全ては自信がないことだ」と不振の原因を分析した。
「正直なところ、俺はそれ(自信の欠如)が間違いではないと見ている。皆は彼がピックアップゲームでジャンパーやフェイダウェイ、スリーを打っているのを見てきたはずだ。そう、我々は彼ができることを知っている」
オフシーズン恒例とも言えるのだが、シモンズはトレーナーとのワークアウトやピックアップゲームで、NBAの試合ではほとんど見せないジャンパーや3ポイントを沈めている。
NBAで同様のパフォーマンスを見せられるか。それがシモンズ復調のカギとなるだけでなく、チームにとっても大きなプラスとなるのは間違いない。ジョンソンはこうも読み解いている。
「彼はピックアップゲームの時と同じ自信をNBAの試合に持ち込むだけ。それが大事なんだ。誰だって失敗することはあるし、決めることもある。そこでミスしたことを気にかけないことだね。彼は打ち続けなきゃいけないんだ」
そう話したジョンソンは、屈強な肉体と豊富なスキルを持ち、全盛期には憎たらしいほどの勝負強さでクラッチショットを連発。無類の1オン1の強さから“アイソ・ジョー”(アイソ=アイソレーション。特定の選手に攻めさせるためスペースを与える戦術)の異名がつけられた達人だ。そんなジョンソンいわく、常に自信を持ち続けることが最も重要だというわけだ。
プレーオフという王座をかけた舞台では、相手の弱みを徹底的に突くのは当然。昨季のプレーオフで相手チームが仕掛けた罠を乗り越えることができなかったシモンズには、まだリベンジする時間は残されている。自信を取り戻し、再び躍動する姿を待ちたいところだ。
文●秋山裕之(フリーライター)