シカゴ・ブルズで2度の3連覇(1991~93年、96~98年)を果たし、黄金時代を築いた1人であるスコッティ・ピッペンは、現地時間11月9日(日本時間10日)に自身初の自伝『Unguarded』を発売。その内容が波紋を呼んでいる。
本の中では、「史上最高デュオ」としてコンビを組んだ相棒マイケル・ジョーダンへの不満も赤裸々に記述。「マイケルは先陣を切ってチームメイトに罵声を浴びせていた。よりフィジカル化したNBAのゲームを克服すべく、タフネスを鍛え上げることが必要だったと感じていたからね。ただ、マイケルが話していたことがどれだけ不十分だったか。あの頃を思い出してドン引きしてしまったね。(中略)私たちはマイケル・ジョーダンと同じチームでプレーできたことを感謝してるわけじゃない」と本音を漏らしている。
自伝のプロモーションや反響もあり、メディア露出が増えているピッペンは『GQ Sports』のインタビューに登場。ジョーダンが最初に現役を引退していた1993年10月~95年3月の期間について言及している。
93-94シーズンはジョーダンが抜けたなかでブルズの新エースに昇格し、自己最高の平均22.0点、8.7リバウンド、5.6アシスト、2.93スティールを記録。自身初のオールNBA1stチーム、オールディフェンシブ1stチーム、オールスターMVPに選出され、シーズンMVP投票でもアキーム・オラジュワン(元ヒューストン・ロケッツほか)、デイビッド・ロビンソン(元サンアントニオ・スパーズ)に続いて堂々の3位(390ポイント)に入った。
ピッペンは「MVPを取りたかった?」との質問に対し、「むしろもうひとつチャンピオンシップを加えたかった」と回答。「6個もチャンピオンリングを持っているのに? それはなぜ?」と尋ねられると、「個人の栄誉よりもチームの成功を望んでいるからさ」と続けた。
ジョーダンが途中で現役復帰した94-95シーズンも、ピッペンは平均21.4点、8.1リバウンド、5.2アシスト、自身初のスティール王(平均2.94本)と好成績を残した。この約1年半は、本人の中でも強く記憶に残っているようで、「君はチームプレーヤーだったけど、それ相応のリスペクトは得られなかった。それは気にしていた?」との問いに、このように応えている。
「特に気にしなかったよ。94、95年の途中までが、おそらく私のキャリアで最も楽しかったシーズンだったと思う。我々(ブルズ)は、チームという観点からとても良かった。何をするか予測できないくらい多彩で、ゲームでプレーするのがただただ楽しかった。NBAに入って以来、最も楽しかった出来事のひとつだった」
ジョーダンを示唆する言葉こそないが、"第2の男"の呪縛から解き放たれ、ファーストオプションとして自由にプレーできることに、やりがいと手応えを感じていたようだ。
ジョーダンとピッペンは選手としてお互いに認め合う師弟関係にあったが、今回の著書はもうしばらく波紋を呼びそうだ。
構成●ダンクシュート編集部
【PHOTO】オラジュワン、ジョーダン、バークレー、ペニー……NBAの歴史を彩った偉大なレジェンド特集!
本の中では、「史上最高デュオ」としてコンビを組んだ相棒マイケル・ジョーダンへの不満も赤裸々に記述。「マイケルは先陣を切ってチームメイトに罵声を浴びせていた。よりフィジカル化したNBAのゲームを克服すべく、タフネスを鍛え上げることが必要だったと感じていたからね。ただ、マイケルが話していたことがどれだけ不十分だったか。あの頃を思い出してドン引きしてしまったね。(中略)私たちはマイケル・ジョーダンと同じチームでプレーできたことを感謝してるわけじゃない」と本音を漏らしている。
自伝のプロモーションや反響もあり、メディア露出が増えているピッペンは『GQ Sports』のインタビューに登場。ジョーダンが最初に現役を引退していた1993年10月~95年3月の期間について言及している。
93-94シーズンはジョーダンが抜けたなかでブルズの新エースに昇格し、自己最高の平均22.0点、8.7リバウンド、5.6アシスト、2.93スティールを記録。自身初のオールNBA1stチーム、オールディフェンシブ1stチーム、オールスターMVPに選出され、シーズンMVP投票でもアキーム・オラジュワン(元ヒューストン・ロケッツほか)、デイビッド・ロビンソン(元サンアントニオ・スパーズ)に続いて堂々の3位(390ポイント)に入った。
ピッペンは「MVPを取りたかった?」との質問に対し、「むしろもうひとつチャンピオンシップを加えたかった」と回答。「6個もチャンピオンリングを持っているのに? それはなぜ?」と尋ねられると、「個人の栄誉よりもチームの成功を望んでいるからさ」と続けた。
ジョーダンが途中で現役復帰した94-95シーズンも、ピッペンは平均21.4点、8.1リバウンド、5.2アシスト、自身初のスティール王(平均2.94本)と好成績を残した。この約1年半は、本人の中でも強く記憶に残っているようで、「君はチームプレーヤーだったけど、それ相応のリスペクトは得られなかった。それは気にしていた?」との問いに、このように応えている。
「特に気にしなかったよ。94、95年の途中までが、おそらく私のキャリアで最も楽しかったシーズンだったと思う。我々(ブルズ)は、チームという観点からとても良かった。何をするか予測できないくらい多彩で、ゲームでプレーするのがただただ楽しかった。NBAに入って以来、最も楽しかった出来事のひとつだった」
ジョーダンを示唆する言葉こそないが、"第2の男"の呪縛から解き放たれ、ファーストオプションとして自由にプレーできることに、やりがいと手応えを感じていたようだ。
ジョーダンとピッペンは選手としてお互いに認め合う師弟関係にあったが、今回の著書はもうしばらく波紋を呼びそうだ。
構成●ダンクシュート編集部
【PHOTO】オラジュワン、ジョーダン、バークレー、ペニー……NBAの歴史を彩った偉大なレジェンド特集!